柔道人気が高い国はどこなのか、世界の競技人口予想と日本のメダル獲得数は?
日本人にとって非常になじみがあり世界レベルで大きな広がりを見せているスポーツと言えばやっぱり柔道でしょう。
日本で生まれた柔道が、オリンピックでも人気がある競技となっています。
この柔道の世界的にみた競技人口がどうなっているのでしょうか。
そして、現在の日本人における柔道オリンピックメダリストの数が、どうなっているのかも調査してみました。
また、どうして世界にここまで柔道が普及したのかをご紹介します。
2020年の世界の柔道競技人口予想は?
公表されている競技人口だけを拾ってみると、ブラジルが200万人、フランスが56万人、ドイツが18万人、日本が17万5000人となっていました。
この数字から分かることはブラジルが圧倒的に競技人口が多いということ、ヨーロッパではフランスが圧倒的に競技人口が多いことがわかります。
競技人口の定義は、国や地域によって異なるので正確な数字は出しにくいのですが、おそらく世界レベルで2,000万人程度はいると思われます。
サッカーやバスケットと比べると少なく感じるかもしれませんが、世界レベルで受け入れられていて競技人口もかなり確保できているということで、オリンピックから無くなることはないでしょう。
競技人口が多いところはやっぱり国際大会でも強い?
実際に競技人口が多いということは、それだけ優秀な人材が出てくる可能性が高まりますので、ブラジルやフランスはオリンピックや世界柔道で優勝する回数が非常に多いのです。
具体的にリオデジャネイロで行われた夏のオリンピックでは地元ということもあり、ブラジル人が柔道で金メダル1個を含む9個のメダルを獲得しており、ブラジルでも大々的なニュースになりました。
フランスも競技人口が多いということもあり、今では立派な柔道強豪国で日本人がフランス人に敗れるという構図もかなりあります。
なぜブラジルやフランスではここまで広まったのか?
ブラジルとフランスでは日本を圧倒的に上回る競技人口となっていますが、なぜここまで広まったのでしょうか。
日本人の競技人口が20万人になのに対して200万人と56万人はなかなか強烈です。
ブラジルは日本人在住者が多いから?
まずはブラジルから考えていきましょう。
まず、ブラジルには日本人も多く移り住んでいるということもあり浸透しやすかったというのがかなりあります。
浸透しやすかったのもあってブラジル国内の学校では、教育の一環として柔道を取り入れているところも多く、非常になじみのある格闘技になっています。
さらに柔道の広まりをサポートするために、ブラジルでは地方政府が柔道教室に行けない子供たちのために補助金を出しているところもあり、場所によっては子供たちが無料で柔道教室に通えるようになっているとのことです。
このように国の後押しもセットになっているところは安定した競技人口が確保できると思います。
サッカー大国であるブラジルですが、柔道大国でもあるのです。
フランスで広まった理由はその教えにある?
フランスも非常に柔道競技人口が多い国で、オリンピックでのメダリストも非常に多いです。
柔道をよく見るという人は、準決勝や決勝の相手がフランス人という構図も頻繁にみたことがあるでしょう。
柔道の創始者である嘉納治五郎(かのうじごろう)は、身体だけではなく精神の鍛錬と教育にも強く重点を置いています。
この考え方や価値観がフランス人にもかなり好まれているため、競技人口が増えているようです。
フランスでは親が子供たちに、礼儀や規律をしっかりと学んでほしいと考えることが多く、そのために柔道教室に通わせるというスタイルの人がたくさんいます。
また、ヨーロッパにおける騎士道精神と日本の武士道精神というのは、似ている部分が多く親和性があるという意見もあります。
フランス人の柔道に対する学ぶ姿勢というのは、柔道家の講師の方々も心打たれるものがあるといわれております。
フランス国内では柔道にまつわる指導者資格制度も、しっかりされているというのも大きいでしょう。
柔道指導者は子供のうちは、勝ち負けにこだわらずに精神と肉体を鍛え、柔道を好きになってもらうというスタイルを貫いています。
なので柔道経験者は柔道を嫌いになることは少なく、辞めたとしても高確率で応援する側に回ってくれるのです。
こういった好循環がフランス国内では発生しているので、たとえ少子化社会で子供が少なくなったとしても競技人口はなかなか減らないでしょう。
日本人のオリンピック柔道競技におけるメダル獲得数は?
画像は『【柔道チャンネル】日本の総メダル(金・銀・銅)獲得(数)におけるスポーツ種目別の割合(率)』というサイトのもので、こちらを見ると今までのメダル合計が84枚となっております。
2021年に東京オリンピックが開催されて、メダルを取りまくれば100枚に到達するかもしれません。
柔道の階級制度はころころ変わっていた?
ちなみに、バルセロナオリンピックから急激にメダリストの数が増えていますが、これは女子柔道がこのバルセロナオリンピックから正式種目になったからです。
いわゆるチャンスが増えたためにメダルも相対的に増えました。
また、1964年大会は重量級・中量級・軽量級・無差別級の4階級しかなくメダルも少ないです。
これが1972年と1976年大会になると重量級・軽重量級・中量級・軽中量級・軽量級・無差別級の6階級になりました。
さらに1980年からは、こまかくなって重量級・軽重量級・中量級・軽中量級・軽量級・軽軽量級・超軽量級・無差別級の8階級となります。
ただし、1988年大会から無差別級がなくなって7階級となるのです。
ちなみに、1996年のオリンピックからは階級の数は変わっていませんが、体重のルールは変わりました。
男女混合団体戦にも注目!
次の東京オリンピックからは、男女混合団体戦が正式採用されますので、メダルの数もそれだけ増えます。
世界柔道選手権大会では、男女混合団体戦が2017年からスタートとなりましたが、この団体戦も日本がかなり強いのでメダルが期待されます。
この団体戦の前身となる男女各5人制で行われていた団体戦は、1994~2015年の世界選手権でも行われていたので、慣れているという人も多いでしょう。
この頃からすでに日本は団体戦で強かったのです。
まとめ
以上、いかがだったでしょうか。
今回は柔道の競技人口はどうなっているのか、なぜフランスとブラジルでここまで流行したのかを調べました。
やはり競技人口を確保するためには国側の協力が必須であり、優秀な指導者をそろえられる環境も重要だったのでしょう。
実際にブラジルとフランスの柔道に対する取り組みは素晴らしく、少子化社会で人口減が発生しても競技人口はなかなか減らないと思います。
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