1年の最後を締めくくる流星群としても知名度が高い『こぐま座流星群』ですが、実は出現数が少ない年もあるためほとんど観測できない年もあるとのことです。
そこで今回は、2023年はこぐま座流星群を観測することができるのか、見られるのなら見頃はいつになるのか、観測するための条件はどうなっているのかをご紹介いたします。
こぐま座流星群の見られる時期はいつ頃?
こぐま座流星群が見ごろになるのは、例年12月17日から26日頃となっており、一般的に12月22日頃がピークになることが多い流星群です。
ただし、例年は流星数がかなり少なくなっているために、その時期になってもほとんど観測できないという状況が発生しています。
1981年頃は数はそこまで多くはなかったが、特徴的な火球が多く流れていることが観測されたので、そこから一般の方々に広まったのです。
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2023年は観測できるの?
例年観測できる数が少なくなっているという報告多数なこぐま座流星群ですが、2023年は12月23日日没後と24日未明3時頃まで明るい月が昇っているため、あまりいい観測条件とはいえません。
もちろん、天候にも左右されるため絶対とは言えませんが、2023年の最後を締めくくる天体観測として楽しむことは高確率でできるでしょう。
ただし、見られるという報告とセットで、『みられるけど出現数は少な目』といった意見も出ているので観測は可能と思われますが、その数は少なめだったり、期待していたものよりも小規模なものになる可能性もあります。
また、2023年のこぐま座流星群が最も観測できるといわれている12月23日は、月が満月に向かった月です。
月明かりの影響でちょっと観測しづらくなるのも要注意です。
月を視界に入れないようにして観測するようにしましょう。
国立天文台が主催のキャンペーンはないの?
日本の星や太陽を観測している国立機関『国立天文台』は天体に関する様々な情報を私たちに提供しており、天の川のシーズンは天の川を見る特別なキャンペーンも展開しているのです。
参考URL
地域別の見え方は、どうなっているのかを収集しているキャンペーンですが、残念ながらこぐま座流星群では、キャンペーンは行っていませんでした。
こぐま座流星群が見える方角や高さについて
こぐま座の放射点は北極星に近いため、こぐま座流星群を観測する方角は北となりますが、流れ星は全天に流れるという報告もありますので方角はそこまで気にする必要はないという意見もあります。
ただし、月は南の空にありますので月を背にした状態での観測が基本となるでしょう。
また、こぐま座流星群は夜明けが近づくほど輻射点の高度が上がりますので、観測しやすくなります。
こぐま座流星群の見える条件とは?
こぐま座流星群を見るための条件はいくつかありますので、それらの条件を踏まえたうえで活動してください。
この条件は天体観測をする場合に当てはまるモノが多数ありますので、知識として持っておくと必ず役立ちます。
暗闇に目を慣らすこと
天体観測の基本は暗闇に目を慣らすことにありますが、現代社会はあっちこっちにちょっとした明かりがありますので完全な暗闇という環境に身を置くことがなかなかできません。
こぐま座流星群を観測するときも、スマートフォンや街明かりなどからいったん離れて、5分から15分程度暗闇に目を慣らしてください。
暗闇に慣れさせた目を把持するためのライトも売っていますので、そちらも天体観測グッズとしては必須となるでしょう。
明かりがない場所に移動する
ちょっとした月明かりであったとしても観測条件が整わないことがあるのが天体観測です。
2023年のこぐま座流星群は満月に向かった明るい月なので、観測条件はよろしくないとされているのです。
このように月明かりでもNGが出てしまうのが天体観測であるため、ネオンサインや街灯といった人工の光がある場所はもちろんNGとなります。
専門家の方々は『東京のようなずっと明かりがあるような場所にいる人が天体観測を本格的にするのなら最低でも100km以上は離れないといけない』といった意見を出すぐらいですので、それぐらい明かりの量を意識する必要があるのです。
肉眼を最大限に活用する
天体観測は望遠鏡や双眼鏡を用いて行うというイメージが非常に強いのですが、流星群の場合は肉眼がもっとも適しているといわれております。
望遠鏡や双眼鏡は動くことがない天体を観測するためには最適となっていますが、どこに出現するのかがはっきりしていない流星群を発見するには不適切なのです。
流星群を見つけることができた後ならば、双眼鏡や望遠鏡を使って流星が飛んだ跡の流星痕の観測に役立てることができ無駄になることはありませんが、流星群を見つけたいという人はまず己の目を駆使しての観測を推奨します。
こぐま座流星群の撮影方法とは?
こちらの動画は『初心者でもわかる!ペルセウス座流星群2020 観察方法・撮影方法 完全ガイド』というタイトルで、ペルセウス座流星群の講座となっています。
流星群を観測するための方法はきっちりと紹介してくれているので、観る価値はあります。(動画では10分から観測方法の説明)
要点をまとめると以下の通りでした。
①露出時間の長さよりも流星の一瞬の光をとらえるために高感度であることとレンズの明るさが重要
②三脚でカメラを固定するずっとシャッターを切らせておく
③カメラ内インターバル撮影機能を活用して撮影間隔を短くしておく
④可能ならカメラを複数台用意して総動員する
⑤広角すぎると弱い流星をとらえにくくなるから焦点距離に注意
⑥カメラばかりに気を取られないで肉眼も活用する
天体観測で役立つ便利なグッズは?
天体観測を楽しむ上で役立つグッズはいろいろとあります。
まとめて列挙すると以下のものが役立つでしょう。
望遠鏡・双眼鏡・三脚・簡易テント・ローチェア・コンパス・ローテーブル・LEDライト・虫よけスプレー・シュラフ・ホッカイロ・手袋・帽子・星座早見盤
また、こぐま座流星群は冬の観測になりますので出来る限り暖かい格好で観測することをお勧めします。
真冬の夜の観測になりますので、はっきり言ってかなり寒いです。
防寒着はきちんと用意して対応してください。
まとめ
以上、いかがだったでしょうか。
今回はこぐま座流星群における様々な情報をお届けしました。
流星群の観測は、望遠鏡や双眼鏡を使うことはありますが、基本的には自分の肉眼を最大限に活用することになります。
そのため、自分の目を暗闇に慣らすことが非常に重要になってくるのです。
スマートフォンの光もアウトとなりますので、天体観測用のLEDライトは間違いなく必須となるでしょう。
天体観測向けのグッズもネット通販で簡単に手に入りますので、お気に入りのグッズを見つけてください。
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