プロ野球DH制はなぜパリーグだけ導入された?メジャーや他の国ではどうなっている?

プロ野球が大好きという方でも、DH(指名打者)制が導入された経緯について、あまり知らないという方も多いようです。

今回はプロ野球においてDH制はなぜパリーグだけ導入されたのかを解説しつつ、またメジャーはどうなっているのか、また今後セリーグで導入されることはあるのか等をご紹介いたします。

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パリーグDH制が導入された理由とは?

野球界でDH制が導入された理由はいくつかあります。

パリーグに限定した理由とは、『当時は人気がなかったパリーグを少しでも盛り上げたかったから』となります。

昭和の時代のパリーグの公式試合を映像で見てみるとよくわかるのですが、今では考えられないぐらい観客席の空席が目立っていました。

昭和のパリーグは観客席が空席だらけなので、試合観戦以外の事をする人も当たり前のようにいたのです。

このDH制は投手の負担を減らすとか、打てるけど守れない選手の負担を減らすなどのメリットが色々とあります。

アメリカの世界最高峰の野球リーグMLBでも、何度か危機を迎えています。

その危機として今も問題視されているのが、野球人気そのものの低迷です。

アメリカでは、『投高打低により点数が入らない試合になると、不人気になる』という傾向です。

1972年のメジャーリーグにおけるアメリカンリーグは、過度な投高打低によってびっくりするぐらい不人気な状態に陥ります。

この状態を打破するために考え出されたのが、野球界においてたびたび議論の渦中に落とされるDH制なのです。

要するに、アメリカで『あまりにも投高打低過ぎて野球不人気を加速してしまったので、少しでも点が入るようにDH制を作った』となります。

パリーグに導入が検討されたのは、阪急ブレーブスの高井保弘が代打で大活躍していたのを見ていたアメリカの記者が、1974年毎日新聞のコラムで『あれだけ打てるならアメリカと一緒でDH制導入すれば良いのに、もったいない』といった内容を掲載しました。

すると一気に議論が巻き起こり、人気低迷で苦しんでいたパリーグが導入したという経緯もあります。

アメリカでDH制が誕生した経緯は、実はパリーグの導入に至った理由とほとんど一緒なのです。

セリーグはなぜ導入されない?

パリーグで導入した経緯は、代打専門の好打者を腐らせるのがもったいないという考え方もありますが、根底にあったのは人気低迷からの脱出です。

しかし、セリーグは巨人を筆頭に人気球団がいくつかあり、視聴率も巨人戦になればすごい数字をたたき出していた時代だったので、人気低迷のためにDH制を導入するという考え方が生れませんでした。

こういった背景があるため、パリーグは元々不人気球団が多く人気を獲得するためには、何でも前向きに取り入れることが多くDH制もすぐに導入されっました。

しかし人気がありその様なことをする必要がなかったセリーグでは、昔ながらの伝統をひたすら守る傾向が強くなっています。

セリーグ側の主張としては、『野球をする子供達の成長においてDH制の導入は選手能力の固定化に繋がり多様性を減らしてしまうことに繋がってしまう、そしてプロとは模範となる人達なのでDH制を導入しない姿を見せ続ける必要がある』からです。

これがある意味で大義名分になっているので、セリーグはかたくなに導入しない状態にあるのです。

メジャーはじめ海外ではどうなっている?

メジャーでは先ほど記載したように、1972年のアメリカンリーグの投高打低によろう不人気を改善するために導入されています。

ここからずっとアメリカンリーグで導入され続けていますが、2020年ナ・リーグでも新型コロナウイルス感染症対策で1年間導入されたのです(2021年は元に戻った)。

他の国だと韓国台湾キューバでもこのDH制が導入されていますし、日本のプロ野球以外だと四国アイランドリーグやベースボール・チャレンジ・リーグなどの独立リーグ大学野球、そして社会人リーグでもこのDH制を導入しているのです。

パリーグ投手はセリーグより不利になる?

パリーグにDH制が導入されたことで、セリーグとの差別化がさらに進みましたが、このDH制によってパリーグ投手はセリーグより不利なので、防御率が比較できないといった指摘がされています。

いわゆる同じルールではないので、防御率や勝敗などの記録がセリーグやパリーグでは比較する事ができないのではないのかという考え方です。

また、強打者が一人増えることになるパリーグの方が投手は大変なので、防御率といった投手指標でもマイナスの影響が出るのではという指摘もされています。

この考え方も理解できますが、DH制があると『投手が打席に立つ必要がないので、ひたすら投球に集中できるのでなげやすい』とか『守備に不安がある選手が打撃に専念するので、チーム守備力が向上しやすく護りやすい』といった指摘があるのです。

したがって、一概にパリーグだから防御率が低下するといった考え方はできないと思います。

今後統一する予定はないの?

巨人の原監督が昨今の交流戦や日本シリーズのセリーグ連続負け越しがひどすぎるために、DH制を導入するために色々と動いていますが、はっきり言って導入することは困難な状況です。

一度記載したように、セリーグはジャイアンツを筆頭に超人気球団がいくつかあり、視聴率も巨人戦を絡めればものすごい数字をたたき出していた時代だったので、人気低迷のためにDH制を導入するという考え方が、パリーグがDH制を導入した1970年代に出てこなかったのです。

このように導入しなくても人気獲得ができていたという歴史があるために、伝統を守るという考え方そのものが非常に根強くなっている球団がセリーグには多く、DH制を導入する可能性もとても低くなっています。

また、セリーグは『野球をする子供達の成長において、DH制の導入は選手能力の固定化に繋がり多様性を減らしてしまうことに繋がってしまう、そしてプロとは模範となる人達なのでDH制を導入しない姿を見せ続ける必要がある』という大義名分を護り続けています。

原監督がちょっと動いたところで頑なな残り5球団が動くことはありません。

ちょっと前までは広島が頑なに反対していたと言われていましたが、今強く反対しているのは中日と言われています。

まとめ

以上、いかがだったでしょうか。

今回はプロ野球におけるDH制の歴史と現状について解説しました。

原監督がセリーグにおけるDH制の導入に動いたときは、何らかの根回しが終わった後に動いていたと思っていたのですが、どうやらその根回しはそこまで本格的ではなかったようです。

セリーグが本格的に導入のために動いたという情報がほとんど見られませんでした。

はっきり言って導入するかどうかはメリットもデメリットもありますので、正解がなく議論も難しいと思いますが、個人的にはセリーグとパリーグの差別化のためにも残して欲しいと思っています。

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