野球に少しでも興味があるという方ならば、聞いたことがある『永久欠番』という言葉ですが、具体的にプロ野球の永久欠番は何人いるのかまで細かく語れるという方は少ないでしょう。
そこで、今回はそもそも永久欠番とはどんな意味があるのかを解説しつつ、今現在日本のプロ野球において何人いるのか、またメジャーリーグの永久欠番はどうなっているのか、永久欠番になるために必要な成績とは何なのかをご紹介いたします。
永久欠番の意味
永久欠番とは『多大な功績を残した選手や監督やオーナーが使用した背番号を栄誉の記念として、そのチーム内で他の選手達に使えないようにすること』です。
またファンの為の永久欠番もあります。
いわゆる球技などの団体競技で用いられる言葉であり、多大なる成績を残した偉大な選手のために用いられる言葉でもあります。
永久欠番を用いられることが多いのは、野球・サッカー・バスケット・アメリカンフットボール・アイスホッケーなどで、アメリカの球技やスポーツではかなりの数の永久欠番が存在しています。
日本でかなり馴染みがあるのはやはり野球の永久欠番ですが、実はサッカーでも永久欠番はそれなりに存在しているのです。
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現在何人いる?
現在の日本プロ野球における永久欠番は各所で確認できますが、確実に更新されているサイトで確認しやすいのはやはり『野球界の永久欠番 – Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8E%E7%90%83%E7%95%8C%E3%81%AE%E6%B0%B8%E4%B9%85%E6%AC%A0%E7%95%AA』でしょう。
他にも永久欠番についてのデータをまとめているサイトがありますが、それらのサイトの情報をまとめると以下のようになります。
登場している年は制定年で、永久欠番は今の日本のプロ野球で18個あります。
- 広島
3番:衣笠 祥雄 1987年
『鉄人』と呼ばれ2215試合連続出場
8番:山本 浩二 1986年
『ミスター赤ヘル』と呼ばれ通算536本塁打を放つ
15番:黒田 博樹 2016年
日米通算203勝を成し遂げ男気という言葉を流行らせた
- 巨人
1番:王 貞治 1989年
通算868本塁打という前人未踏の記録を打ち立てた世界のホームラン王
3番:長嶋 茂雄 1974年
首位打者6回と最多安打10回を獲得し多くの方に愛された『ミスタージャイアンツ』
4番:黒沢 俊夫 1947年
戦時下の苦しい時期にチームを支えた名選手で日本野球界初の永久欠番の1つ
14番:沢村 栄治 1947年
日本野球界初の永久欠番の1つで戦死してしまった伝説の投手
16番:川上 哲治 1965年
『打撃の神様』と呼ばれ首位打者5回と最多安打6回を獲得
34番:金田 正一 1970年
通算400勝と通算4490奪三振というとんでもない記録を打ち立てた最強投手の一人
- 阪神
10番:藤村 富美男 1958年
球団創設メンバーとして10を着用し引退した『ミスタータイガース』で投手と野手の二刀流を実現した選手の一人
11番:村山 実 1972年
通算222勝・沢村賞3回・通算防御率2.09・通算WHIP0.95というとんでもない投手記録を持つ伝説的投手
23番:吉田 義男 1987年
相応しい人物の入団まで欠番とされている特殊な永久欠番だが1987年の第二次監督退任に伴って永久欠番となる、守備の名手でベストナインを9回も獲得
- 中日
10番:服部 受弘 1960年
投手と野手の二刀流を実現した選手の一人でシーズン24勝という記録と本塁打王獲得という記録がある
15番:西沢 道夫 1959年
シーズン満塁本塁打15本という記録がありノーヒットノーランも記録している
- 日本ハム
100番:大社 義規 2009年
野球殿堂入りを果たした日本ハム球団初代オーナー
- 西武
24番:稲尾 和久 2012年
シーズン42勝や月間11勝という現代では考えられない記録を数多く持っている名投手
- 楽天
10番:2004年
スターティングメンバーの9人に続く10人目のファンという意味での永久欠番、球団マスコットである『クラッチ』がファン代表としてこの背番号を着用している
77番:星野仙一 2018年
NPB初の『監督』の永久欠番、2013年に球団初のリーグ優勝と日本一を実現させた愛された監督であり逝去してしまった2018年に永久欠番になる
消滅してしまった永久欠番がある?
実は消滅してしまった永久欠番も存在します。
近鉄バファローズの鈴木啓示氏の永久欠番1番は、オリックスと合併した1985年7月31日に消滅しているのです。
オリックス側からは背番号1をオリックスの永久欠番にする相談はあったようですが、辞退したことで消滅してしまった永久欠番となってしまいました。
名誉番号や準永久欠番とは何?
永久欠番ではありませんが、それに準じるような成績を残した選手の背番号は功績を讃えるために、着用していた背番号を預かるという形で『名誉番号』または『準永久欠番』にするケースがあります。
これはアメリカのMLBにおいて『Honored(Honoured) Number』とされており、継承する選手が登場するか、トレードやFAで出て行ってしまったその選手が戻ってくるまで預かるという形になっています。
日本では巨人の松井秀喜氏が着用した55番、阪神の金本知憲氏が着用した6番、ヤクルトの古田敦也氏の27番、横浜の三浦大輔氏の18番、オリックスの福本豊氏の7番とイチローの51番、日本ハムのダルビッシュ有氏と大谷翔平氏が着用した11番と2010年に死去した大沢監督の86番、ホークスの藤井将雄氏の15番と王貞治氏の89番が該当します。
他にも準永久欠番だった背番号はかなり多いのですが、後継者が出ることで着用されて準永久欠番ではなくなった背番号も多いのです。
永久欠番の多い球団はどこ?
永久欠番が多いのは6人の巨人です。
次点で3人の阪神と広島になります。
横浜とヤクルトとホークスとオリックスとロッテには、永久欠番がありません。
メジャーリーグの永久欠番はどうなっている?
メジャーリーグの永久欠番の歴史はかなり古く、1939年にニューヨーク・ヤンキースのルー・ゲーリッグが使用していた4番が永久欠番となりました。
最初は特例措置としてこのゲーリッグ氏の4番が永久欠番となりましたが、次第に広がって今では150人以上の選手や監督として偉大な成績を残した人達が永久欠番となっています。
ただし、背番号がなかった時代の選手やオーナーなどの球団関係者やスポーツキャスターやファンも永久欠番となっており、こういった方々は特別な背番号を贈呈して永久欠番という形になっています。
楽天の10番や日本ハムの元オーナーの100番が、まさにこの特別な形に当てはまるでしょう。
こういった永久欠番の判断はルールがないので、あくまでもそれぞれの球団に委任している形です。
永久欠番にされる成績の基準はある?
アメリカのMLBにおける永久欠番は、各球団によってゆだねられていると記載しましたが、日本の場合はどうなっているのでしょうか。
日本でも『明確な基準はなく、各球団の判断』となっています。
個人的な意見ですが、『何らかの世界記録を樹立した人』か『日本一達成やMVPクラスの圧倒的な活躍を何度もしてくれたチームの貢献者』か『前人未踏の飛び抜けた成績を成し遂げた人』が該当しています。
もちろん、決めるのは球団関係者となりますので、こういった条件を満たした選手の中から永久欠番にするかどうかの話し合いをしていると推測しているのです。
まとめ
以上、いかがだったでしょうか。
今回は日本のプロ野球を中心に永久欠番についてでした。
永久欠番は色んな話題がありますので、サッカーなどの別のスポーツを交えるとさらにお話が広がります。
野球でも永久欠番になった選手を掘り下げることでまだまだお話は続きますが、今回はここまのご紹介とさせていただきます。
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