プロ野球エースナンバーといった現代の野球人でもやはり『18』番を思い浮かべると思います。
今回はこのエースナンバーに注目し、なで18番になったのか、その歴史と由来を見ていきたいと思います。
球界を代表する18番を背負った人達はどんな成績を残しているのかも見ていきましょう。
一部はすごい記録を持っていますので、その人達の記録を見ると納得してしまうこと間違い無しです。
プロ野球選手背番号18はなぜエースナンバーなの?
実際に日本球界を代表する18番を背負った人達の生涯成績を見てみましょう。
・桑田真澄(1986年入団2006年引退)
通算442試合登板 防御率3.55 173勝 141敗 14セーブ 118完投 21完封 55.1%勝率
・堀内恒夫(1965年入団1983年引退)
通算560試合登板 防御率3.27 203勝 139敗 6セーブ 178完投 31完封 59.4%勝率
・三浦大輔(1992年入団2016年引退)
通算535試合登板 防御率3.60 172勝 184敗 0セーブ 78完投 23完封 48.3%勝率
・田中将大(2007年入団2013年まで楽天所属)※メジャーでの成績と2021年の成績除く
通算188試合登板 防御率2.33 103勝 40敗 3セーブ 53完投 18完封 72.0%勝率
・松坂大輔(1999年入団NPBは1999年から2006年、2015年から2020年)※メジャーでの成績と2021年の成績除く
通算218試合登板 防御率3.04 114勝 65敗 1セーブ 72完投 18完封 63.7%勝率
このように数値化してみると、田中将大が渡米前に記録している数値はなかなかにすさまじいことがわかります。
個人的な考え方なのですが、その投手で最も見るべきところは防御率だと思いますので、生涯成績でも3に近い投手は凄い実績です。
このようなすさまじい成績を残している人たちが背番号18番を背負っている理由を見ていきましょう。
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なぜ18番がエース番号なの?
これはいくつか理由がありますが、現代まで残っている理由としては大きく分けて2つあります。
まず伝統芸能である歌舞伎の十八番から18番が大事な番号であるとされ、エースの番号であるという認識になったという説です。
またプロ野球創成期で活躍した伝説のピッチャーの野口二郎やスタルヒンなどの背番号が18番だったので、その活躍ぶりから18番こそがエース番号であるというイメージが定着したという説です。
これはどちらも納得できますので、おそらくは両者の理由が当てはまるのだと思います。
今でもそういった文化は残っており、田中将大や前田健太や菅野智之が18番を背負って戦ってきた姿を見て、育った野球少年たちが将来的に18番を背負って立つのでしょう。
成績不振ではく奪された選手とは?
このように、エース級の活躍を求められている投手に任される背番号が18番なのですが、活躍ができなかったためにはく奪された投手や縁起が悪いと感じてしまって変えてしまった投手もいます。
例えば東北福祉大学からホークスに入団した松修康は背番号が18番だったのですが、ダイエー時代のホークスは18番がことごとくトレードで出ていったので嫌がって背番号を変えました。
さらにメジャーから帰ってきた松坂大輔投手を獲得したホークスは18番を与えたのですが、まったく活躍できなかったので背番号もろとも忘れ去られています。
他には2009年ドラフト1位で阪神に入った二神一人が66番になり剥奪されていますし、日ハムの斎藤佑樹投手は自己申告ともいわれていますが、剥奪されています。
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メジャーリーグではどうなっている?
日本では18番がエース番号でしたが、アメリカではどうなっているのでしょうか。
結論は、そのようなエース番号はありません。
というのもメジャーリーグは非常に移籍が活発で選手が次々と動くために背番号も次々と移り変わってしまうのです。
こういったことが当たり前なのでエース番号なんて存在しません。
また、メジャーリーグは伝説的な記録を残した選手たちを多く輩出しているため、永久欠番がかなり多くそもそもエース番号を背負うことができないという意見もあります。
こういった背景があるのでメジャーリーグではエース番号は存在しないのです。
個人的にはエンゼルス大谷の背番号『17』が歴史的快挙をした選手として永久欠番になるとうれしいですし、新たな二刀流エースの証になってもらいたい番号と感じています。
大学野球ではどうなっている?
大学野球では基本的に1番と11番と18番がピッチャーとなることが多く、それらの背番号を背負っている人がエースという扱いをされやすいです。
ただし、各大学に伝統やしきたりがあるので、どの番号がエースなのかは大学によって違います。
例えば、明治大学では11番がエース番号であるとされていますし、早稲田大学だと右腕投手が11番で左腕投手が18番という伝統があるようです。
他には東都大学野球リーグなどでは、1番が主将というルールがあるので1番がエース番号になることはないという指摘もあります。
このように大学リーグにおいてもルールが異なっていますし、大学ごとの伝統によっても考え方が異なっているので、共通するエース番号はないと考えたほうがいいかもしれません。
プロ野球で投手の背番号が多いのは?
これはいろいろと意見がありますが、最もわかりやすいのが『 エースナンバー 』でした。
これを見ると主力投手が10~20番や21番、34番に固まっているのが多い印象です。
11番は川上憲伸氏やダルビッシュ有投手の背番号としてもかなり有名なので、エース番号というイメージが強いです。
17番はヤクルトや横浜がエースナンバーとしていた歴史があり、有名な人だとヤクルトでは川崎憲次郎氏や成瀬善久氏や清水昇氏が着用していて、横浜は斉藤明夫氏や清水直行氏が着用していました。
19番は小林繁氏や川尻哲郎氏や上原浩治氏などのエース級の投手が背負っているので、やはりエースが背負う番号というイメージが強いです。
20番は中日における伝統的なエースナンバーで、杉下茂氏や権藤博氏という名前を聞いたら反応する人も多いでしょう。
ただし、落合博満氏が監督になってからエースナンバーの考え方も変わってしまったので、この伝統は薄れているようです。
21番は西武のエースが着用していたようで、有名どころでは東尾修氏や石井貴氏が背負っていました。
このように10番から21番までが投手のエース格が背負っている背番号となっていることが多いので、とりあえずこの番号を背負っている選手たちは、球団からもかなり信頼されている選手であると言えるでしょう。
背番号がすべてとは言いませんが、期待値の高さを表すバロメータには確実になっていますので、こういった過去を知っていることで野球を見る楽しみがまた増します。
まとめ
以上、いかがだったでしょうか。
今回は野球の18番という背番号の歴史や考え方について解説しつつ、過去の選手を振り返って参りました。
こうやって見るとやはり渡米前の田中将大選手の成績がズバ抜けています。
楽天というあまり強くないチームであれだけの勝率を稼いでいるのもすさまじいですし、2021年も活躍して頂きたいと思います。
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