今回は大谷翔平選手を中心に、日本人選手が活躍することが確実に増えているメジャーリーグのお話です。
ずばり、メジャーの球場ごとのフェンスの高さはどうなっているのか、なぜ球場毎にバラバラなのかをご紹介いたします。。
メジャーリーグの球場は日本のそれよりも非常に個性的なところが多く、左右非対称なんかはザラで所属するチームによってはホームラン数が大きく変わり選手の生涯成績が大きく変動することだってあるでしょう。
ある意味で不公平な状況をあえて作り出しているのがメジャーリーグなのですが、なぜこのようなことが許されているのでしょうか。
メジャーの球場ごとのフェンスの高さはどうなっているの?
メジャー球場はかなり独特な形をしているので、数値で表すのはちょっと難しいのですがここではフェンスの高さを左翼・中堅・右翼の3つにわけられるなら分けて、それぞれの球場の高さを記載していきましょう。
数が非常に多いので、箇条書きでまとめていきます。
頑張って調べまくった結果出てきたのがこれらの数値です。
一部はデータとして日本語ではヒットしなかったところもあり、ちょっと怪しくなってしまったが許してほしいです。
一言でまとめてしまうと、とんでもない差があり球場の形もフェンスの高さもいびつすぎてうまく表現できないようなところばかりとなっています。
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メジャーリーグの球場はホームランの出やすさがどれだけ違うの?
参考資料
こちらの表はESPNが発表している2017年頃のパークファクターです。
記事としては『野球の記録で話したい : MLB30球団本拠地のパークファクターと大谷翔平
(http://baseballstats2011.jp/archives/52572285.html)』人がまとめていたので助かります。
そして、次は2021年から2023年のデータにより算出されたパークファクターです。
参考資料
こちらは『【MLB】60本塁打も可能な、大谷翔平の移籍先候補 二刀流に及ぼす本拠地球場のアドバンテージ | SPREAD(https://spread-sports.jp/archives/206007)』というサイトでまとめられている表となっています。
こちらも非常に見やすいです。
ホームランが出やすい球場と出にくい球場がある
先ほどの表から具体的な球場を見ていきましょう。
まずは2017年の表からまとめて、次は2021年から2023年の表からまとめます。
あちらの表のHRの値が一番大きいところが、一番ホームランが出やすいので、上位5球団を抜粋しましょう。
今知りたいのは近年のデータの方なので、重要視するべきなのは『シンシナティ・レッズ』と『シカゴ・ホワイトソックス』と『ロサンゼルス・エンゼルス』と『ロサンゼルス・ドジャース』と『コロラド・ロッキーズ』のホームでホームランが出やすいということです。
これらの球団にいるバッターはホームランの数字が伸びやすいと言えます。
逆に、ホームランが出にくい球場はどこでしょうか。
※AT&T Parkは昔の呼び名で、今はOracle Park
このようになっています。
今知りたいのは近年のデータの方なので、重要視するべきなのは『デトロイト・タイガース』『オークランド・アスレチックス』『カンザスシティ・ロイヤルズ』『アリゾナ・ダイヤモンドバックス』『サンフランシスコ・ジャイアンツ』『ピッツバーグ・パイレーツ』のホームでホームランが出にくいということです。
これらの球団に属している選手はホームランが出にくいので、投手成績は伸びやすくなって、打者成績は伸びにくいでしょう。
具体的に先ほどの数値を並べてしまうと、2017年のものだとAT&T Park(サンフランシスコ・ジャイアンツ)が HR0.615でCitiznes Bank Pank(フィラデルフィア・フィリーズ)がHR1.409となっていました。
これはざっくりと説明してしまうとホームランになる可能性がAT&T ParkのほうがCitiznes Bank Pankの2倍はあるということです。
こうやって数値化してしまうと、投手と野手での成績に著しく影響を与えていることがよくわかり、ある意味で非常に不公平かつ不均一であることが見えてきます。
なぜここまで球場毎にバラバラなのか
次はなぜここまでバラバラな状態にしているのかについて解説します。
これはいろいろと理由があるので、それぞれ見ていきましょう。
立地によってそんな形になってしまったから
アメリカの野球場は街中の空き地に造られているタイプが存在しており、そういった球場は周囲の敷地や建物の影響を強く受けています。
狭い場所に無理矢理敷き詰めたといった球場になっているので、地形に合わせてゆがんだ形になってしまい、今でもその名残が残っている球場が存在しているのです。
最も有名なのがボストン・レッドソックスの本拠地であるフェンウェイ・パークはそのような昔の名残が色濃く残っています。
歴史的背景があるから
アメリカの野球場の多くは19世紀から20世紀初頭に建設され、当初は広い土地に造られたものが多かったため、広大な敷地を生かして独自のデザインが可能でした。
また、それらの野球場は伝統的なデザインを保持し、後世にも受け継がれた結果、今でもいびつな形をしているのです。
地域の特性
アメリカは広大な国土を持ち、地域ごとに気候や地形が異なります。
野球場もそれらの地域の特性を反映したデザインがされているため、独創的な形になりやすいのです。
例えば、南部の州では暑い気候に対応するために日陰を提供する屋根が設置された球場が多くなります。
ルール上OKだから
野球は最低限の大きさを確保できていれば、野球場全体は左右非対称で歪んだ形をしていてもよいし、外野が複雑な形でも問題ありません。
フェンスの高さがバラバラでもOKですし、ファールゾーンの広さもバラバラで問題なしです。
ルール上問題ないために多くの球場はすごい形をしています。
長い野球文化があるから
アメリカでは野球が長い間国民的なスポーツとして親しまれてきました。
長い歴史の中で野球場はスポーツイベントの舞台としてだけでなく、コミュニティの交流の場としても重要な役割を果たしています。
そのため、多くの野球場は個性的で親しみやすいデザインが取り入れられていると言われているのです。
何よりもファンが第1だから
アメリカでは野球が長い間国民的なスポーツとして親しまれてきました。
その結果、ファンにとって最も大切な場所にするという意識が非常に根付いており、そこでプレイする人達のことは二の次でファンに楽しんでもらえるような球場にしているケースが多々発生しています。
その結果、他の球場にはない個性を引き出すためにいびつな形にしたり、フェンスの形を左右非対称にしたりと、いろいろと日本では考えられない事をしているのです。
まとめ
今回はメジャーの球場ごとのフェンスの高さはどうなっているのか、なぜ球場毎にバラバラなのかをまとめてきました。
数値だけ抜き取ってフェンス高さをずらっと並べましたが、全然違うことに驚きでしょう。
一部の球場はきちんと均一化されている数値が出てきましたが、フィールドの形がいびつというケースも多いので日本のドームのように均一化されていないことが多いのです。
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