法隆寺の鐘はいつ鳴る?お勧めの駐車場も教えて!
法隆寺は、飛鳥時代に建立された世界最古の木造建築として知られています。
推古天皇と聖徳太子が用明天皇のご遺願創を継いで、607年(推古15年)に寺とその本尊『薬師如来』を造られたのが、この法隆寺であると伝えられています。
五重塔や玉虫厨子(たまむしのずし)を始め、多くの国宝を所有することで有名ですが、正岡子規が俳句で詠んだ、『柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺』もまた有名です。
そこで、今回は法隆寺の鐘について、現地に行って調べてみました。
現在の鐘
法隆寺には長い歴史の中、実は3つの鐘がありましたが、現在は1つの鐘だけが毎日使われています。場所は、奏内鏡で知られる国宝『西円堂』の東側にあります。
いつ鳴るの?
時を知らせる為に2時間おきにつきます。(8時、10時、12時、14時、16時)
回数は時間の数だけ鳴ります。1回ついて、鐘の余韻が完全に消えてから、再度鐘をつきますので、12時の場合は、かなり時間が掛ります。
昭和時代初期頃までは、一般の人は時計をもっていなかったので、時を知らせるため寺で鐘を鳴らしたのです。それを『時の鐘』といいます。
正岡子規が俳句に詠んだ鐘はこの鐘だったのですが、残念ながら経年劣化でひびが入り、現在の鐘は2代目です。
また、写真のようにチェーンが張られ立入禁止となっており、鳴らす事はできません。
向かって鐘の右側の方角に、五重塔が見えます。
東院鐘楼(とういんしょろう)の鐘
(別角度より)
奈良時代に創建されましたが、火災消失により1163年(鎌倉時代)に再建されました。
屋根は切妻造で本瓦葺造りで、奥行5.5m×幅3.5m。
1899年(明治32年4月5日)に重要文化財に指定され、1951年(昭和26年6月9日)に国宝になりました。
袴腰(はかまごし)といわれる建築様式では、日本最古の鐘楼です。鐘楼内部には『中宮寺』(ちゅうぐうじ)と、刻印された奈良時代の梵鐘が吊るされています。(中宮寺とは夢殿に隣接されているお寺です)
ちなみに、和歌山県高野山にある『金剛峯寺』の鐘楼も、この袴腰の型で、とてもよく似ています。
(参考; 高野山金剛峰寺の鐘楼)
法隆寺鐘楼 (西院鐘楼)の鐘
平安中期 1005年~1020年頃に建立。1899年4月に重要文化財に指定され、1951年6月に国宝に指定されました。
大講堂東側に建つ、奈良時代創建された鐘楼は925年(延長3年)に講堂と共に焼失し、現在の鐘楼は平安時代に再建されたといわれています。中に吊るされた梵鐘(ぼんしょう)は、今なお当時の音色を輝かせています。
現在は法隆寺の年中行事の時だけ、鳴らされています。
また法隆寺が世界遺産に登録された、1993年大晦日にも鳴らされました。元々は僧侶達に時間を伝達する手段だったといわれています。
主な年中行事
法隆寺お勧めの駐車場
法隆寺周辺には多くの駐車場がありますが、ほとんどが1回500円となっています。
お勧めの駐車場は、法隆寺南大門前に並ぶお土産屋街の『太子堂』様の駐車場です。お土産を1,000円以上買われた方は、駐車場代が無料となっております。
まとめ
いかがだったでしょうか。法隆寺には3つの鐘がある事がお分かりいただけましたね。
現在も毎日『時の鐘』として鳴らされているのは、国宝『西円堂』の東側にある鐘だけです。とてもここち良い音色が、遠くまで響き渡ります。
筆者は、法隆寺を年末に訪れましたが、今度はぜひ秋の紅葉の季節に行ってみたいと感じました。
コメント