日本にはなぜ方言ができたのか?英語にも方言がある?

それぞれの地域のお話になると出てくる話題は文化であり、風習であり、そして言語です。

今回はこの言語とくに方言にしぼって、日本にはなぜ方言が出来たのか、英語にもこういった方言はあるのかどうかについて見ていきましょう。

陸続きのヨーロッパなどは方言がどうなっているのかを調べて見ると、色々と日本にはない情報が見えてくるのです。

今回はなぜ方言ができたのかを、ご紹介いたします。

スポンサーリンク

なぜ日本には方言があるのか?

方言が誕生する理由は1つです。

それが『人と人との交流が少なく、その地域に住んでいる人達がそれぞれ地域形成をしていたから』となります。

昔は今のように交通網が発展していませんし、インターネットもSNSもないので遠い地域にいる方々との交流はほとんどありません。

そのため、独自の文化や言葉が発展したとしても、他の地域と交わることが少ないのでそのまま独自の文化や言葉が発展していきます。

仮に、都などの都市部から人がそこまで住んでいない地域に入植したケースでも一緒です。

たとえば、その地域が離れていると都で廃れた言葉であっても、そういった流行り廃りは地方にいる方々は関係ないので使い続けるといった状況になるパターンも存在しています。

このように『人と人との交流が少なく、その地域に住んでいる人達がそれぞれ地域形成をしていたから』の状況が当てはまる限り、繋がりがない地域ではそれぞれの言葉が誕生して発展し続けるようになるのです。

また、京の都や江戸などで流行した言葉があったとしても、その流行り言葉が遠方の鹿児島や青森まで広まるには、かなりの年月が必要で100年以上かかって伝わるというケースもあるようです。

あまりにも長い間があってから流行した言葉が地方に伝わり、伝わった時にはすでに都では使われなくなっていたというパターンもあったと言われているため、情報伝達の遅さや交流のなさから言葉の違いが誕生していったのです。

言語と方言って何がちがうの

言語の違いと方言については時に議論になりますが、基本的な定義として『母国語が一緒な状態での言葉の違いが方言』となります。

これは日本語がわかりやすく北海道から沖縄まで様々な言葉がありますが、ベースとなる言葉は日本語なので方言として扱われます。

また色々と調べてきた筆者の解釈ではありますが、『国や地域の人達が一つの言語であると表現したらそれは方言ではなく言葉として扱われている』と強く感じています。

わかりやすいのが旧ユーゴスラビアの地域です。

扱いが難しいのは海外

この考え方においてとっても議論になりやすいのが陸続きの海外になります。

旧ユーゴスラビアの地域ではクロアチア語セルビア語ボスニア語など様々な言語が入り乱れていたと言われていますが、基本的に表記体系などはそれぞれそっくりで、戦後すぐのユーゴスラビアではセルボクロアチア語という言語といった解釈をされていました。

しかし、ユーゴスラビアからそれぞれの国に分かれた後は、それぞれの言語は異なっていると主張しており別の言葉として扱われているのです。

先ほどの定義で『母国語が一緒な状態での言葉の違いが方言』としましたが、クロアチア語・セルビア語・ボスニア語などの旧ユーゴスラビアの地域は言葉の起源が一緒の可能性が高いです。

そのため、この考え方だと方言として片付けられてしまうのですが、彼らにとっては民族意識こそが最も優先される事柄であり、この民族意識を形成する上での言語も方言ではなく単一であるとしています。

要するに民族意識によって方言か言語かの違いが分かれているのです。

これと似たような話がヒンディー語インドの公用語)とウルドゥー語パキスタンの公用語)にもあります。

この2つはヒンドゥースターニー語が主流となっている言語なので、先ほどの表現としては方言と言われてしまう可能性が高いです。

事実、約2世紀の時代に存在していたムガル帝国までは両者とも帝国領土だったために、ヒンドゥースターニー語が主流で、そこから国が変わって分かれていったと言われています。

しかし、インド側はサンスクリット語を取り入れて言葉が代わり、パキスタン側はペルシア語アラビア語などを取り入れて言葉が変わっていきました。

それでも途中までは一緒の言葉だったのでヒンディー語とウルドゥー語の会話はそれなりに現代でも通じるという情報があります。

英語の方言ってあるの?

それでは今度はグローバルなお話をしましょう。

世界的に共通な言語として扱われている英語のお話です。

結論を記載するとどうやら英語でも方言はありそうです。

アメリカ国内でも方言あり

たとえば、国土の広いアメリカでは西海岸側東海岸側、そしてアメリカ南部など表現の仕方や単語がちがう言葉があると言われています。

具体的には西海岸では、『you guys』という表現がいわゆる『二人以上のみんな』という意味がありますが、これをアメリカ南部では『y’all(ヤオール)』と表現しているようです。

そのため、英語が出来る人でもアメリカ南部で『y’all(ヤオール)』と言われても何のことかわからなくなることがあると言われております。

また、ハワイも英語を使いますがあそこは島だけあってかなり多くのハワイ特有言語が存在しているのです。

国が違えば言葉も変わってくる

英語はアメリカ以外にもイギリスやオーストラリアといった別の国が母国語にしています。

しかし、それぞれの地域がアメリカとはあれだけ離れているのですが、言葉の違いは必ず出てきます。

たとえばイギリスでは地域や階級によって、アクセントや発音や言い回しなどが異なっているとのことで、アメリカよりも方言がきついようです。

いわゆる上流階級が使う『クイーンズイングリッシュ』が有名な方言と言えるでしょう。

他にも単語の違いがあり、アメリカでは地下鉄が『subway』と表現されるのに対して、イギリスでは『the Underground』と表現されているのです。

他にも、発音の違いもありイギリスでは『new』を『ニュー』としていますが、アメリカでは『ヌー』としているといった違いがあります。

オーストラリアも一緒で、アメリカ英語とは違いが色々とありこちらも『オージーイングリッシュ』と言われています。

有名なのが『エイ』の発音が『アイ』になることで、オーストラリアでは『Good day』は『グッダイ』なのです。

あれだけ距離が離れているのだから、アメリカとイギリスとオーストラリアでは同じ英語でも違いが発生するのは当然だと思います。

まとめ

以上、いかがだったでしょうか。

今回は日本語の方言について色々と解説しつつ、英語はどうなっているのかを見ていきました。

筆者は東北地方から九州まで色々と出張を含めて移動したことがありますが、あまりにもなまりがキツイ人との会話は半分程度しか理解できなかったのでかなり苦労した記憶があります。

しかし、こういった方言はその地域を表すものの代表的な一つであり、廃れていくのはやっぱり寂しいものがあると感じてしまうのは筆者だけでしょうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました