海外で成功した日本アニメはいろいろとありますが、その中でも大ヒットして今でも継続的に伸びている作品が『僕のヒーローアカデミア MY HERO ACADEMIA』です。
今回はこの『僕のヒーローアカデミア MY HERO ACADEMIA』が海外でここまで人気になった理由をいろいろと掘り下げていきたいと思います。
海外人気がどれだけ高いのかも改めて確認していきましょう。
海外で『僕のヒーローアカデミア MY HERO ACADEMIA』が人気なのはなぜ?
『僕のヒーローアカデミア MY HERO ACADEMIA(略称ヒロアカ)』は海外でも圧倒的に人気ですし、その人気を証明するためのデータもいろいろとあります。
日本のアニメが大好きな米国人が創設した『MyAnimeList(MyAnimeList.net!)』というサイトで、フォロアー数で6位になっているのでこの時点で英語圏の方々からは大人気であることがわかります。
ほかにも以下のTwitterをご覧ください。
My Hero Academia Vol. 23 ranks #2 on NPD BookScan’s Top 20 Adult Graphic Novels in the U.S. for February 2020, with 7 other MHA volumes also in the top 20.
Source: ICv2 pic.twitter.com/v6SZJAjotv
— Hero News Network (@heronewsnetwork) March 10, 2020
またアメリカのオタク文化を取り上げたオンライン業界誌である『ICv2』の2020年2月のコミック売り上げランキングで、かなりの数のヒロアカの単行本がランクインしています。
さらに、フランス語に翻訳された漫画の売り上げランキングでも上位に来る常連漫画になっていたので、フランス語圏でも相当売れていると思われます。
ほかにも、アメリカのAmazonで圧倒的なまでの高評価になっているとか、様々なアニメの賞をアメリカで獲得しているというのも大きいでしょう。
売り上げ的にもかなりなものとなっているとのことで、海外のジャンプ人気をより高める大きな要因となっているのは間違いないです。
将来的にはドラゴンボール的な立ち位置にもなっているかもしれません。
どうしてそこまで人気なのか?
英語圏やフランス語圏で圧倒的に人気な作品であるということがよく分かったヒロアカですが、そもそもここまで大ヒットした理由は何なのでしょうか。
海外のアニメファンのSNSやネット上での様々な意見を統括してまとめていきます。
アメコミという下地があったから
英語圏、特にアメリカで大ヒットした最大の理由は、『スーパーマン』『バットマン』『スパイダーマン』『キャプテン・アメリカ』『アイアンマン』といった英雄達が先駆者となっていることです。
彼らはアメリカン・コミックで語られてアメリカに浸透しきったヒーローであり、ヒーローに対する土壌が世界の中でもとびぬけて出来上がっている市場と言われております。
その中で、いわゆる直球のヒーローものであるヒロアカが殴り込みに行ったという形であり、その土壌に一気に浸透しきったのでしょう。
実際にこちらの作品は原作者がアメコミものの鉄板であるマーベル・コミック系列の作品から大きな影響を受けていると発言しています。
ところどころそのマーベル・コミックのオマージュが盛り込まれていて、日本人よりもそういった部分はアメリカ人のほうが受け入れやすいという意見も出ているのです。
最弱主人公の王道の成り上がりものだから
ヒロアカの主人公は人口の8割が個性を持つ個性社会における無個性の緑谷出久です。
その主人公が英雄から個性を受け継ぎ成長する物語であり、いわゆる王道を突き進んでいます。
目的もヒーローになるために努力して奮闘して邁進するものとなっているので、主人公に共感できる人も多いのでしょう。
アメコミが新規で入りにくくなったから
ヒーロー大国であるアメリカはマーベル・コミック作品が今でも大人気です。
しかし、この大人気であるマーベル・コミックがある意味で足を引っ張っているという指摘があります。
というのも、マーベル・コミックで新規のヒーローやヴィランが出てきたとしても、ほとんどのキャラクターが今まで登場してきた何らかのヒーローとヴィランとつながりがあるといった設定をされているようです。
そのキャラクターを追いかけるためには、別のヒーローかヴィランを追いかけないといけない状態になっているとのことです。
一つの作品をより楽しむためにはほかの作品を知る必要があるという形式はよくあることですが、あまりにもその状態が続きすぎると新規のファンが入りにくい状態となってしまうのでしょう。
これは日本のゲームでもアニメでも小説でもそうですが、ひたすら続いている作品の弊害です。
実際にそういった作品は新規顧客を獲得するのが困難になったり、興味を持った人でも過去のストーリーを追いかけるのをあきらめてしまうというパターンがよくあります。
筆者個人的には、テレビゲームの『キングダムハーツ』がまさにこれだと思われます。
しかし、このヒロアカは、そういったつながりもなければ別資料を取り寄せる必要もないので、漫画やアニメだけあれば十分に楽しめるのです。
つまり、なんとかアメリカヒーローものを追いかけようとした方々が、敷居の高さにあきらめそうになったところ、日本のアメコミであるヒロアカが殴り込みにきて敷居の低さからマッチしたという形なのでしょう。
キャラがとっても個性的かつ特徴的
学校に所属している学生が主人公なので、もちろんクラスメイトもいます。
教師ももちろん個性持ちであり、それぞれが個性的かつ特徴的です。
その誰もが活躍の場があるので、その魅せ方も高評価されている大きな要因でしょう。
クラスメイトなんかはアニメ放送が長くなるとフェードアウトしていくこともよくあるのですが、そういった状態にならないというのは大きいと思います。
ライバルキャラが大人気
海外ジャンプが発表したランキングを見てみると、ライバルキャラであり幼馴染の『爆豪勝己』がぶっちぎりの人気を博しています。
投票した時期にもよりますが2020年の投票では、主人公とは倍以上の差がついて人気ランキング1位でした。
性格もひたすら勝ちこだわるタイプで戦闘力も高いというのが人気の秘訣なのでしょう。
粗暴で口は悪いのですが、能力も爆破とド派手なので見た目的にも人気を集めやすいと思います。
こういった人気キャラクターがいるというのも作品を盛り上げる大きな要素となるのです。
まとめ
以上、いかがだったでしょうか。
今回は『僕のヒーローアカデミア MY HERO ACADEMIA』が海外で大人気な理由について調べていきました。
理由を掘り下げると、あまりにも歴史が長すぎて展開し続けてきたマーベル・コミックに新規がついていくのが難しくなってしまったという面白い情報が拾えました。
たしかに人気作品が何時までも続くというのは、シリーズが好きという人にとってはうれしいことだと思いますが、続きすぎると新規が入ってくるのが難しくなってしまうのもかなり納得できるところです。
そういった意味で入りにくくなってしまったところで、そういった顧客をヒロアカが獲得できたというのはなかなかに面白いお話だと思います。
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