サッカーのルールがまた変わる?オフサイドの歴史や変わる理由とは!

2021年5月現在、サッカーにおけるルール改定が行われるということで色々と騒がれています。

このルール改定の対象となっているのがオフサイドの部分で、どうやら2021年7月には導入されるとすら言われています。

今回はサッカーにおけるオフサイドのルールがどのように変わるのか、今までどのようにルールが変わってきたのかをご紹介いたします。

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サッカーのオフサイドって何?

参考資料

ルールを知ろう!

サッカーにあまり詳しくない方は、オフサイドという言葉を聞いてもなんとなくわかってはいるけど言葉で説明するのは難しいと思います。

そのため、今回のルール変更のお話をする前に、今現在のオフサイドのルールがどうなっているのかをみてみましょう。

こちらは『サッカー|ルールを知ろう!|JFA|日本サッカー協会』におけるルール説明の記載を引用させていただきます。

・オフサイドのルールとは?

オフサイドは、攻撃側チームの競技者が得点をするために、守備側チームのフィールド内で待ち伏せすることを防ぐために定められたルールです。

オフサイドの違反となるポジションとは・・

<タイミング>

攻撃側競技者FW1がボールに触れる あるいはプレーした瞬間に・・

<位置>

味方競技者FW2が・・

①守備側チームのフィールド内

②ボールより守備側チームのゴールラインに近く

③後方から2人目の守備側競技者よりゴールラインに近く

にいることです。

※オフサイドポジションにいること自体は違反ではありません。また、ゴールキック、コーナーキック、スローインでボールを受ける際もオフサイドの違反にはなりません。オフサイドの違反が成立するのは、以下の①~③のうちのどれかが成立した場合です。

①プレーを妨害する

②相手競技者を妨害する

③その位置にいることによって利益を得る

現行のルールではこのようになっています。

ただし、例外としてゴールキックとコーナーキックとスローインでは、オフサイドが適用されないので注意しましょう。

一言にまとめると、『ゴールから数えて2番目にゴールに近い相手選手よりも、ゴール側のオフサイドポジションでボールに関与するとオフサイド』となります。

参考資料

ルールを知ろう!

どんなルールに変わるの?

2021年7月に変更されるオフサイドルールですが、その変更内容とは『オフサイドラインより前方に身体の一部があっても、少しでも身体の一部が残っていればオフサイドではない』というものです。

要するに、変更部分はオフサイドにおけるオフサイドポジションの考え方となります。

今までは身体の一部でもオフサイドラインを超えていた場合オフサイドとなったのですが、今回のルール変更によって、身体の一部でも残っていた場合はオフサイドにならなくなるのでディフェンダーの負担が確実に増加するでしょう。

オフサイドのルール変更の歴史について

サッカーは歴史のあるスポーツであり、そのルールの誕生も古いです。

1863年に手を使ってはいけないというルールが誕生し、1866年には『ゴールラインとボールの間にはゴールキーパーを含めて相手選手が3人いなければならない』という3人制オフサイドのルールが誕生しました。

今のような2人制オフサイドが誕生したのは1925年で、この頃には今のようなルールに変わったのです。

つまり今のようなオフサイドルールは、約100年前に施行されていたということがわかります。

しかし、このオフサイドのルールはここから少しずつ改訂されており、2005年にかなり大きな変更が発生しました。

それは『オフサイドポジションにいたとしても、厳密に関与したと判断されなければ、オフサイドと認定しない』というルール変更です。

それまではオフサイドポジションに選手がいた場合に、オフサイドエリアにボールを放り込むと問答無用でオフサイドと判定されていたのです。

しかし、それ以来オフサイドポジションにいたとしても、プレーに関与しなければオフサイドにならずそのままプレー続行となりました。

その結果得点が大幅に増加してディフェンダーの負担が急増したのです。

そして、2021年7月にはこのオフサイドポジションの考え方がまたまた変更となり、身体の一部さえ残っていればオフサイドという扱いにならなくなってしまいます。

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なぜオフサイドのルール改定をするの?

今回のルール改定については理解していただいた人も多いと思いますが、最大のポイントはなんでこのようにルールを変えるのかということです。

サッカーをたまに観るという人にとっては、現行のルールでも特に問題ないと感じているでしょうし、詳しい人も今回の変更は突然のことでびっくりしている人も多いでしょう。

このルール変更の背景には色々とありますが、一言でまとめてしまうと『もっと点が入る派手な試合をしてほしい』というFIFA側からのアピールとも言えます。

こちらの『サッカーのオフサイドルール変更で得点は増える?全試合VARの導入必須|【SPAIA】スパイア』を見て頂けるとわかります。

これは得点機会を増やして派手な形にし、少しでも多くの人達にサッカーに関心を持ってもらってサッカーのエンタメ化を進めたいという考えになります。

サッカーのオフサイドルール変更で得点は増える?全試合VARの導入必須

実際にサッカーを見ている人達にとっては1-0で勝つような試合よりも、5-4で勝つといった派手な試合を望んでいる人が多く、少しでも点が入る派手な試合が求められているのです。

オフサイドのルール改定の背景にあるモノは?

サッカーは世界レベルで見ても国民に浸透している一大スポーツであり、Jリーグが発足する前から世界では球技における中心として扱われ続けています。

ある程度完成しているとすら言われているサッカーのルールが、このようにちょくちょく変更されてしまう背景はいったい何があるのでしょうか。

エンタメ化をしたいと言わしめる背景にはきっと何かがあるはずです。

守備理論の構築によって得点が激減する

このようにオフサイドのルールが改定されてきた背景には、守備理論が構築されたことで得点が激減したことにあります。

とてもわかりやすいのが、4年に1回開催されるワールドカップにおける1試合の平均得点数にあります(これはホームとアウェイ両方の得点数であり、2点ならば2-0や1-1や0-2といった試合が多いということ)。

1954年のスイスで開催されたワールドカップでは1試合の平均得点数が5.48点だったのですが、1990年のイタリアで開催されたワールドカップでは1試合の平均得点数が2.21点と激減します。

この1990年のイタリアワールドカップで優勝したのは、西ドイツでしたがこの時期になると、イタリアを中心に屈強な守備陣を構築するチームが増加して、得点がなかなか入らない状態になってしまいます。

この状態を嫌ったFIFA2005年にルール改定を行ったのですが、それ以降のワールドカップにおける1試合の平均得点数も急上昇することはありませんでした。

1990年以降の推移は、2.21点 ⇒ 2.71点 ⇒ 2.67点 ⇒ 2.52点 ⇒ 2.3点(ルール改定後のワールドカップ)⇒ 2.27点 ⇒ 2.67点 ⇒ 2.64点となっているのですが、ルールが変わってもそこまで得点数が大きく伸びていないことがわかっています。

まとめ

以上、いかがだったでしょうか。

今回は2021年7月に変更される予定のサッカーのオフサイドルールについてまとめました。

このルール変更によってある程度は得点が増えると思われます。

得点が増えることで試合が派手になる事が予想されますが、このルール変更によって大きな落とし穴も存在すると筆者はにらんでいるのです。

このルール変更による弊害がどのように出てしまうのか、その部分を次回の推測及び解説に回したいと思います。

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