プロ野球高校野球の左打者の割合や数の推移は?左打者は本当に有利?

野球選手においてプロアマを問わず左打者を求める声が多く、有力といわれる左打者と右打者を揃えることを気にする方も多くいます

そこで、今回は左打者の数の推移がどうなっているのかをチェックし、昔と比べて左打者はどれくらい増えているを見ていきたいと思います。

昔よりも増えている気がしますが、どれだけ増えているのでしょうか。

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プロ野球選手の左打者の割合は?

こちらのデータは2021年8月24日現在のもので、トレード移籍などは反映しています。

また支配下登録されている選手限定なので、育成選手は入ってません。

また、各種データは『球団別インデックス | NPB.jp 日本野球機構(https://npb.jp/teams/)』から引用しています。

2021年8月24日現在支配下登録されている選手の右と左の割合は、セリーグだと約16%右打者が多く、パリーグだと約10%右打者が多いという計算になっています。

この割合を多いとみるのか、少ないとみるのかはその人次第だと思いますが、野球を30年以上見てきた筆者の見解としては、明らかに昔と比べると圧倒的に増えていると感じてしまいます。

40%以上が左打者と考えると、なかなかスゴイ数字です。

筆者が応援しているのチームは右打者があまりよろしくないため、左がずらりと並ぶこともしばしばあり、この数字を見てしまうと納得してしまいます。

また、2018年8月18日において同じように比較した『野球において左打ちは右打ちに比べてどれだけ優位か?(2018年8月18日) – 野球のこととかを書きたい。(https://yakyu-blog.com/lhb-is-better-than-rhb/)』というサイトを見てみると、セリーグパリーグ合計の割合は右打者が約54%で左打者が約42%となっていました。

筆者の全体データだと右打者が56%で、左打者43%となっているため、若干減っています。

ただし筆者のデータは投手のデータも含めているため、投手の打席を抜いた場合は左の方が増える可能性大です。

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年度別の左打者のデータを見てみよう

筆者がまとめたデータ以外に、こちらの『左打者と右打者、出場が多いのはどっちか?|@aozora__nico2|note』を見ていただきたいです。

こちらは『1950年から今年2017年までのNPBでの打席数の割合』を折れ線グラフでまとめています。

それがこちらです。

参考URL

左打者と右打者、出場が多いのはどっちか?|@aozora__nico2
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これを見るとわかるのですが、1950年代は左打者20%しかいませんでした。

それが1970年代になると30%に突入し、1990年代後半に40%を突破します。

つまり、ものすごい勢いで左打者が増えていると言うことです。

このデータを見るとそれが明らかになってきます。

ただし、同ページではアメリカMLB(メジャーリーグ)での比較も行っており、そちらを見てみると左打者の割合は30%40%の間を推移しており、むしろ右打者が減って左右どちらでも対応できるスイッチヒッターが増えています。

最も多い時期は20%に到達近くまでスイッチヒッターが増えていたので、日本のプロ野球では考えにくいでしょう。

日本も一時期スイッチヒッターが増えて10%を超えていたのですが、今では一気に低下してレアな存在になっています。

高校野球はどうなっている?

高校野球はプロ野球と違って精密なデータがありませんので、左打者がどれだけ増加しているのかははっきりしませんでした。

しかし、NPBにおける増加率を考えると確実に増えていることは予想されます。

実際にこちらの『高校野球で加速する「右投げ左打ち」。4日目までの30校中5校で過半数に! – 高校野球 – Number Web – ナンバー(https://number.bunshun.jp/articles/-/823922)』という記事を見てみると右投げ左打ちがラインナップが急激に増えているというデータが出ています。

2015年の記事なのでちょっと古いのですが、当時の鹿児島実業や北海や東海大甲府が5人も右投げ左打ちだったのはかなり驚いています。

30校のうち8校まで左打者が多くなっているという情報もあり、左打者は確実に増えているようです。

なぜ日本では左打者が急増したのか?

日本で左打者が増えた理由は色々とありますので、その理由を一つ一つ解説していきましょう。

イチロー氏や松井秀喜氏などのスターがいたから

右投げ左打ちの選手が急激に増えた理由は、このスタイルで大成功した選手がたくさんいるからです。

有名処だけをまとめても、金本知憲氏・イチロー氏・松井秀喜氏・青木宣親選手・阿部慎之助氏・高橋由伸氏・福留孝介選手・柳田悠岐選手など本当に知られた名前ばかりです。

2021年もメジャーで大活躍中でスーパースターの仲間入り確実とまで言われている、二刀流の先駆者大谷翔平選手も右投げ左打ちとなっています。

特に、大谷選手の活躍はめざましいのでこの活躍に引っ張られて右投げ左打ちの選手が増える可能性がかなりあると思います。

1塁までの距離が短く内野安打を狙いやすいから

左打者が増える理由の2つ目が、内野安打が出やすいからという理由です。

これはある意味で日本の野球における問題として提起している部分で、左打者の方が1塁ベースまで1歩分近くなり有利になるので、ヒットが出やすいからという理由があります。

これはヒットを増産するための常套手段であり、目先の結果が欲しい監督やコーチの意向に沿ったものとよく言われているため、日本のプロ野球のOBの方々から今すぐにこの考え方やスタイルを止めるようにと声を出している問題でもあります。

右打者として成長し大砲になれる可能性がある選手が、足が速いとすぐに左打ちに変更させられ、アベレージヒッタータイプの左打ち選手になってしまうということです。

このように右投げ左打ちになってしまう選手達は、勝利指導主義における最大の犠牲者であると非難している方々がいます。

しかし左打者は内野安打が出やすいとよく言われていますが、野球の基本は引っ張り打ちにありますので左打者の場合、引っ張り打ちをすると一二塁間に打つことになるので、内野安打はむしろ出にくくなるという考え方もあります。

逆に右打者の引っ張りだと三遊間に飛ぶことになるので、内野安打が出やすいということです。

右投手を打ちやすいから

左打者が増える理由の3つ目が右投手を打ちやすくなるためという理由があります。

実際に野球を経験したことがある人ならばわかるのですが、右投手を打つときに左打席に入ると右投手のモーションとボールの出所がとてもよく見えます。

これは右打者に比べると顕著で見えやすい分打ちやすくなるのです。

特に出所が見えにくい特殊な投手であるアンダースローやサイドスローが相手だと、ボールが見えることがとてつもなく重要で、そういった右利きの特別な投手を打つための手法の一つとなっています。

逆に、左打者が増えると左投手も増えて対策するようになるでしょう。

今後も左打者は増え続ける?

勝利指導主義が無くならない限りは今後も左打者は増え続けると思います。

ただし、対策として左投手が増えると打ちにくくなってしまうので頭打ちにはなると考えています。

実際に左打者が多くなりすぎると、打線が組みづらくなってしまうのでこれ以上は増えないと思います。

最初から左利きの選手だと、押し込む方の腕が利き腕になるのでホームランが出やすいのですが、右投げ左打ちの場合は押し込む側の腕が利き腕ではなくなるので、よほど鍛えないとホームランがでません。

よくある右投げ右打ちの長距離バッターは、パワーで押し込むタイプのホームランバッターが多く、飛距離が落ちるいわれた統一球時代でも、問題なくホームランを打ち続けていました。(代表選手は中村剛也選手)

しかし逆に中距離バッターと言われていた選手達は、急激にホームランの数が減りました。

まとめ

以上、いかがだったでしょうか。

今回は日本の野球事情における左打者について色々と考察を重ねてデータをまとめてきました。

左打者は内野安打が出やすいく有利とよく言われていますが、引っ張り打ちをすると一二塁間に打つことになるので、内野安打はむしろ出にくくなるという考え方もあります。

逆に右打者の引っ張りだと三遊間に飛ぶことになるので、内野安打が出やすいということです。

こういったデータもありますので、無理に右投げ左打ちに変更する必要は無いのでしょうか。

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