海外で人気のあるアニメ作品は何かという話題になると必ず話題に上がってくるのが『進撃の巨人』です。
今回は海外のSNSや日本アニメを紹介するサイトでも高頻度で登場するこの作品がどうしてここまで大人気のアニメとなったのかを紹介していきましょう。
理由はいろいろとあるのですが、より掘り下げてその理由について見ていきたいと思います。
海外で『進撃の巨人』が人気なのは本当なの?
参考資料
上記の画像はアメリカで超大人気のスポーツであるアメリカンフットボールの祭典『スーパーボウル』における宣伝イラストです。
これは進撃の巨人を完全にオマージュしたイラストであり、これだけで圧倒的に知名度が高い作品であるということがわかると思います。
ほかにも人気であるとわかる理由があちこちにあり、例えば世界で最も需要の高いテレビ番組をアメリカで表彰している『The Global TV Demand Awards』というのがあるのですが、進撃の巨人は2021年にこれを受賞しています。
ほかにも海外では有名なテレビ番組レビューサイトである『IMDb』で圧倒的な高評価をされていることや、日本のアニメが大好きな米国人が創設した海外の日本アニメファンが集う最大規模のサイトである「MyAnimeList(マイアニメリスト)」のフォロアー数ランキングで1位になっていることからも想像できるでしょう。
ほかにもSNSで頻繁に進撃の巨人ネタをいろいろと披露している外国の方がいるというのも、それだけ浸透したという証ですし大人気であることの証左だと思っています。
社会現象レベルにまで浸透しており、アメリカを中心とした海外でも高確率で話題にできる日本アニメの一つとなっているので、海外のSNSでこの進撃の巨人を調べるといろいろと面白い情報が拾えますよ。
関連記事
海外で大ヒットの理由は?
それではどうしてそこまで海外人気が出たのかをいろんな情報を統合した上でチェックしていきましょう。
筆者の個人的な見解も含まれているので『それは違うのでは?』という意見もあるでしょう。
あくまでも、情報を統合した上での見解としてみてください。
徹頭徹尾シリアスかつ重厚なストーリーだから
進撃の巨人をアニメで見たという方や漫画で見たという方ならわかると思いますが、徹頭徹尾重いストーリーであり、状況が二転三転してシンプルな敵と味方で片付けられない状況が続く物語となっています。
ダークファンタジーの要素もしっかりと入っており、読んでいる人にとって最初から最後まで『何が正しくてどうしたらよかったのか』を考えさせられる作品となっているのです。
こういった作品に仕上がっているため、大人であっても問題なく見られる作風に仕上がっており、多くの方々が受け入れられる作品だったというのが大きいでしょう。
よくある日本風のアニメ展開が存在せず大人も見られるから
先ほどの重厚なストーリーとのつながりがありますが、それ故に日本風のアニメ展開がほとんどないというのも大きくプラスに働いています。
日本風のアニメ展開とはわかりやすく説明すると『技名を叫ぶ』とか『日本人にしか伝わらないお笑い展開』とか『突発的なお色気シーン』がこれに該当しており、こういったシーンがあるものは『子供向けのアニメ』として大人からは思いっきり敬遠されていたのです。
こういった展開がないので大人の方でも安心してみられる作品になっており、大人が大人に勧められる作品ということで、口コミで広がって一気に話題になりました。
ゾンビが大好きだから
アメリカを中心に海外ではゾンビがびっくりするぐらい好きです。
ゾンビ映画やドラマはものすごく大量にあり、特にこの進撃の巨人の1期目が放送される時はゾンビものの金字塔となった『ウォーキングデッド』がとんでもない大ヒットしていました。
進撃の巨人で登場する基本的な敵は巨人なのでゾンビではないのですが、『かみついてくる』とか『人間っぽいけど意味不明な行動をしてくる』といった部分に共通項を見いだしており、それ故にはまった人が続出したという指摘もあります。
筆者も進撃の巨人のアニメも漫画もゲームもしっているしやったことがある人間なので、ゾンビものっぽいと言われるとちょっと納得できる部分はあります。
パニックになっているシーンなんかはそっくりですね。
差別問題を取り上げているから
日本でも差別はありますが、海外ほど深刻ではないと思います。
しかし、様々な人種のるつぼである海外は差別に関してはずっと問題視されており、令和になってもこの問題はずっと叫ばれているのが現状です。
この進撃の巨人は差別問題にもかなり触れていますし、考えさせてくれる作者の展開力と相まってよりマッチした作品に仕上がっていると見られたのでしょう。
デザインが圧倒的だから
進撃の巨人において優れている部分についてお話をすると結構な頻度で出てくるのが、設定デザインが圧倒的に優れているという点です。
原作漫画の1巻で巨人に守られて安心安全だった壁を見た目でとってもインパクトがある超大型巨人が壁の上から覗いている姿なのかは圧巻ですし、無垢の巨人が薄ら笑いを浮かべながら突っ込んできて襲いかかってくる様子なんかも嫌悪感と恐怖感が同時に襲ってきます。
さらに、人種的な差異を絵柄でしっかりと表現しており様々な顔立ちを見せてくれるのもデザイン力でしょう。
人種のるつぼである海外では、日本よりも圧倒的にいろんな顔を見ることができますが、そういった人たちにとっても身近に感じられる人種が登場するアニメ作品は少ないと思うので、引きつけられる人も多くなっている可能性があるのでしょう。
ダークヒーローものが大好きだから
ネタバレになりすぎるので詳しくは書きませんが、主人公のエレンは最終的には人の道をあえて外れて目的を遂行するダークヒーローの立ち位置になります。
そういったダークヒーローが大好きという外国の方は想像以上に多いのです。
アメリカなんかが顕著なのですが、スーパーマンのようなヒーローを男性は目指さないといけないという風潮が恐ろしく強く、そういった同調圧力もひどいという意見がちらほら見られます。
そういった同調圧力を毛嫌いしている人にとってはダークヒーローは憧れの存在ですし、好きなキャラクターではなかったとしても納得できる存在として受け入れられているのだと思います。
まとめ
以上、いかがだったでしょうか。
今回は進撃の巨人がここまで海外で圧倒的な人気になったのかの理由についていろいろと掘り下げてきました。
アメリカを中心に海外でも大人気となっている進撃の巨人ですが、やはりシンプルな勧善懲悪ものではなく重厚なストーリーがある大人向けだったというのが大きいのだと思います。
個人的には子供向けと言われてアニメが毛嫌いされていたのを払拭した作品だと思いますので、海外受けを狙うのならあえて日本風の表現というのをあえて避けるという選択肢もありでしょう。
コメント