美しい自然現象は色々とありますが、その中でも身近にある美しい自然現象が虹です。
今回はこの虹に注目し、いったいこの虹はどのような存在なのか、虹が出やすい条件、またなぜ7色に見えるのかといった疑問に思っていることをすべて解消していきたいと思います。
なんとなく身近にある虹ですが、疑問点はかなり多いのです。
そもそも虹とはどんな存在なの?
虹はなんとなく雨上がりに見られる美しい自然現象であるという認識を多くの方々が持っていると思いますが、具体的にどうしてこのような事象が発生しているのかを説明できる人は少ないでしょう。
一言でまとめると虹は、『空気中の水滴によって太陽光が反射・屈折することによって見える大気光学現象の一種』となります。
大気光学現象とは、ウィキペディアにある言葉を借りると、『大気そのものや、大気中の水滴や氷晶(雲や霧など)によって、太陽又は月の光が反射、屈折、回折などを起こすことによって見える光学現象一般となります。
参考資料
ここでポイントとなるのが、『空気中の水滴』と『太陽光』と『反射・屈折』というワードです。
この3つのワードを抑えることで、虹の発生条件などがわかるようになってきます。
出やすい季節や条件は虹の仕組みを理解し、掘り下げることで見えるようになるポイントでもありますので、どのように虹が発生しているのかのメカニズムも確認して行きましょう。
虹が発生する条件について
結論から記載すると、虹は以下の条件に当てはまったときに出現しやすくなります。
・太陽と地面の角度が50度以下であること
・空気中に水蒸気があること
・晴れていること
この3つを満たしたときに虹が出現する確率が上昇するのです。
基本的なポイントとして、虹は空気中に水蒸気がある状態で無いと発生しませんが、晴れていないと見ることもできません。
つまり、雨が降った後にスッキリと快晴にならないと虹は出ないということです。
また、虹は太陽がある位置とは反対側に出現するので、太陽が真上にある状態では大きな虹は出現しにくいです。
そのため、目に見えるレベルの大きな虹が見たい場合は、夕立が降った後に快晴になったタイミングと言えるでしょう。
昨今の日本では、豪雨が発生することがかなり増えていますので、豪雨がほとんど無かった時期と比べると、虹が見られる回数は多くなっていると思われます。
実際に筆者も、豪雨が発生した後に虹を見た回数がかなりありますので、虹を見るチャンスは日本にいてもかなり多いと思われます。
虹についての疑問のあれこれを見てみよう!
次に虹についての気になる点や疑問点について解消していきましょう。
多くの方々が不思議に思っているけど解消できていない点もスッキリさせていきます。
なぜ虹は7色なの?
虹は、赤・橙・黄・緑・青・藍・紫という7色のレインボーカラーなのか疑問に思っている人も多いと思います。
まず、虹は太陽光が水蒸気によって反射と屈折した時に見られるモノだという解説をしました。
この太陽光には、目に見えることができる可視光線と、見ることができない紫外線やガンマ線やX線などが含まれているのです。
この虹で見ることができる7色は、いわゆる太陽光における可視光線の部分となっており、色の違いは波長の長さの異なりによって表すことができます(短い波長は紫色に近くなり、長い波長は赤色に近くなる)。
細分化された光は、波長によって色が異なるのですが、太陽光の状態だと可視光線が混ざっているので、基本的には無色に見えるのです。
この色々と混ざっている太陽光が、水によって屈折及び反射されると、波長によって屈折の仕方や反射のされかたが異なります。
そして今まで混ざって無色に見えていた太陽光が、それぞれの波長に分散され7色に見えるようになります。
長々と書いてしまいましたが、簡潔に記載すると7色に見える理由は、『色々と混ざっていた太陽光が水滴によって屈折や反射することでバラバラになり、7色の可視光線が見えるようになったから』と言えるでしょう。
このように虹の発生理由を追いかけると、空気中にしっかりと水蒸気が発生していることと、それらの水蒸気に太陽光が差し込む状況になっていなければいけないことが条件に加わってきます。
そして、はっきりとした大きい虹を見たい場合は、太陽の光ができる限り水平に近い角度で、水滴に差し込むことが理想とされているので、人の目に対して限りなく低めの50度以下が求められてきます。
なぜ虹はアーチ型が基本なの?
虹を簡易的に表現してほしいと言われた場合、多くの方々が七色のアーチ型の虹を表現すると思います。
その理由はこちらの画像を見てもらいたいです。
参考資料
こちらの画像は『解説:虹はなぜアーチ状に見えるか?』というページにある解説のための画像です。そのまま言葉を引用すると次の通りです。
観測者を中心として、右左上(下)すべて 40°∼42°ないし 50°∼54°の方角から光がやってくるわけですから、その光は上図のように,観測者を通る太陽光線を中心線として、上記の角度で広がる面、すなわち円錐面に沿って進んでくることになります。
この円錐面と、降雨地付近の対日点(太陽と観測者を結んだ線の延長方向の点)を含む面との交線上に虹ができることになりますが、この光のやってくる方向を遠方に投影したとき、虹はアーチ(円弧)状に見えることになります。
要するに、人の目に対して太陽から適した角度にある水滴がアーチ型になっているためそのように見えるという結論になります。
こちらはかなり難しい解説となりますので、虹が発生するための条件を満たすと自然とアーチ型になると覚えておくといいでしょう。
虹が二重に見えることがあるのはなぜ?
時折、はっきりと見える虹の上の方に薄らと虹が見える事があるでしょう。
あれは太陽光の屈折が水滴での反射の仕方が異なることで、発生するレアな虹です。
基本的に虹は、『太陽光が水滴に入る→屈折する→反射する→水滴からバラバラに可視光線が出る』という行程になっています。
しかし反射をした後にもう一回反射をしないと、出られない可視光線もいくらか発生するのです。
わかりやすい図が、『雨上がりに虹が見えるのはなぜ?虹を見るための条件とは | メゾンde東海の住人| 東海光学株式会社』というページにありますので、参考にしてください。
こちらの図にあるように、2回反射する可視光線が存在すると、もう一つの虹が出現するようになります。
参考資料
要するに『水滴での反射の仕方が異なるのでW虹が発生する』という結論になります。
まとめ
以上、いかがだったでしょうか。
今回は虹についての色んな疑問を解消するべく様々な虹にまつわる情報を提供して参りました。
虹は雨が降った後に、スッキリと快晴にならないと出現しないというのは、なんとなくイメージできていた人も多いと思います。
しかし、はっきりくっきりとした虹が見たい場合は、太陽の角度も重要ということまで知っている人は少なかったと思います。
個人的にも面白い情報だったので、虹を見たい場合は時間帯にも注目していきたいです。
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