寅の日はなんとなく縁起の良い日ということは知られていますが、具体的にどんな日なのか、何をやっていい日なのか、何をしたら縁起が悪いと考えられていたのかまで知っている人は少ないでしょう。
そこで、今回は寅の日にやっていい事と悪い事は何なのかをわかりやすく解説しつつ、そもそも寅の日とは一体何なのかも掘り下げて生きましょう。
昔からある縁起の良い日を知ることで、日本文化をより詳しく知ることが出来ますよ。
寅の日の意味は?
そもそも寅の日とは一体何なのかを皆さん考えて行きましょう。
おそらくですが、多くの方々が認知している内容としては『なんとなく縁起が良い日』とか『金運が上昇する日』だと思います。
この寅の日は寅にまつわる様々な逸話による効果をもたらしてくれる日となっており、この寅が古代中国では神聖な動物として扱われていたので、この日は特別な日として日本でも扱われるようになりました。
最もわかりやすいのが、『虎は千里を行って千里を帰る』という逸話から来てくる幸運で、出て行った物や人が必ず安全にかえってくるという意味を持つようになったのです。
こういった寅の日という概念が誕生したのは、紀元前17世紀頃の古代中国、殷の時代には存在していたと言われていました。
そして、誕生した寅の日を受け継ぎ続けることで、後付けに様々な逸話などをくっつけて様々な意味を持つ日に変化していったのでしょう。
日本独自の進化もしている可能性大
ちなみに、日本でも寅の日が後付けによって色んな意味がくっつけられていると考えられています。
特に色々とご利益があるとされていて、とっても人気がある毘沙門天の遣いが虎であるというのも大きいでしょう。
毘沙門天にまつわる逸話の中に、『聖徳太子に毘沙門天が戦勝の秘宝を授けたのが、寅の年の寅の月の寅の日の寅の刻であった』というのがあります。
また、勝利した聖徳太子がこの戦勝祈願により秘宝を授けた山を『信ずべし貴ぶべき山』として『信貴山』と名付けたというものもあります。
他にも、日本人なら日本史で習う、超有名人の鑑真和上、その高弟である鑑禎上人が霊夢で鞍馬山に馬に連れられる形で登っていくさなかに、鬼に襲われたところを寅の月・寅の日・寅の刻だったので、毘沙門天に救出され、鑑禎上人はそこから毘沙門天の信奉者となったという逸話もあります。
あとは、戦国時代の最強武将を語るときに、必ず上位に食い込む上杉謙信が毘沙門天を崇拝しており、毘沙門天と繋がりが深い虎も戦国時代では人気の動物であったという情報もあります。
このように、1,000年以上前の日本の有名な方々が毘沙門天にまつわるエピソードを一杯持っているため、昔から日本人にとってとてつもなく人気な動物であったのは間違いないでしょう。
そんな神の遣いとしての地位がある虎ですので、そんな虎のご利益がある寅の日は色々と盛られるのも納得できます。
色々と忙しい毘沙門天の代わりに、千里を一晩で走ると言われていた虎は人々の願いを色々と聞いて回っていくという逸話もあるので、日本人の虎に対する信仰は昔かなり強かったのでしょう。
寅の日にやっていい事とやるべき事
寅の日にやっていい事やむしろ推奨してやるべき事についてまとめていきます。
まず念頭に置いてもらいたいのが、虎は毘沙門天の遣いであること、そのため毘沙門天のご利益である金運アップ・無病息災・健康長寿・開運・戦勝などをもたらしてくれるということです。
ここで紹介する、やっていい事ややるべき事はこういったご利益の効果からきているものとなっています。
財布を使い始めるまたは財布を新調する
お財布を新調することや使い始めることは金運と大きく関わりがあります。
そのため金運が低下する日には、絶対にこれらの行動はしてはいけないと言われているのですが、寅の日は虎の毛並みが金色に見えることから、金運の象徴であり象徴である虎にまつわる日は金運が上がるので財布にまつわる行動は色々と推奨されているのです。
特に、春に財布を新調することは、春財布⇒貼る財布という意味が込められているので、さらに推奨されています。
秋も同じように実りの秋であるため、財布が実るという意味を込められており財布を新調するには良い時期とされているのです。
宝くじの購入
わかりやすい金運アップの効果が試されるのは、こういった運に左右されるくじでしょう。
金運がアップする日なので、宝くじがなかなか当たらないという人は試してみてはいかがでしょうか。
旅行や引っ越しなどの遠出
虎のエピソードの1つに『虎は千里を行って千里を帰る』というものがあるため、寅の日は遠出しても無事に帰ってくると言われております。
つまり、旅行や引っ越しなどで遠くに移動することになっても安心できるということなのです。
旅行に行くときに安全祈願をするのなら、寅の日に移動できるように日程調整すると良いかもしれません。
大きな買い物や車の納入
大きな買い物をすると必ず納入をしてもらう必要がありますので、こういった納入作業も『虎は千里を行って千里を帰る』のエピソードから安全に行われるという考え方があります。
車の納車日も寅の日にすることで、このエピソード効果で安全に帰ってくることが出来るという考え方が出来るのです。
また、買い物をしてもお金がすぐに戻ってくるという意味から問題ないという考え方も出来るといわれています。
寅の日にやってはいけない事や寅の日では悪い事
逆に寅の日にやってはいけない事は何なのかを見ていきましょう。
こういったご利益がむしろマイナスとなって発生してしまう場面や状況がNGとなってきます。
結婚式や入籍
必ず戻ってくるのがマイナス作用として働いてしまうのは、結婚や入籍です。
すぐに戻ってくるというワードが、結婚に関してはものすごいマイナスイメージがありますので、寅の日は避けた方が良いでしょう。
NGな行動と考えておいて下さい。
お葬式
必ず戻ってくるという言葉がマイナスになってしまうものの一つにお葬式があります。
お葬式と寅の日が重なると死者がすぐ帰ってくるようになってしまい、霊魂がこちらにきてさまよってしまう状態になるという考え方があるようです。
こういった考え方は地域によって異なってくるとのことですが、寅の日にお葬式をすることを嫌う地域があるということを覚えておくと役立つ時があるかもしれません。
まとめ
以上、いかがだったでしょうか。
今回は寅の日にまつわるご紹介をいたしました。
色々と逸話や由来を調べて見ると、日本の歴史で習うような有名人の方々との関わりがあることが判明してかなりびっくりしています。
特に聖徳太子との逸話に関しては、あまり知られていないので、そういった関わりがある動物というのも大きいでしょう。
こういった由来や逸話を捜してみると色んなお話が出てくるので、結構面白いのでおすすめです。
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