国宝と重要文化財、無形文化財の違いは?人間国宝とは?

国宝と重要文化財、重要無形文化財の違いは?

日本には世界に誇る文化や風習があり、その筆頭が国宝や重要文化財、そして重要無形文化財でしょう。

しかし、この3つをよりわかりやすく違いにも触れながら説明できる人は少ないと思います。

今回はこの国宝・重要文化財・重要無形文化財とは何かを詳しく解説しつつ、2020年7月現在どの程度の数が存在しているのか、文化財とは何なのかを調べてみましょう。

 

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そもそも国宝や重要文化財って何?

国宝重要文化財という言葉は、確実に聞いたことがあるという人が多いと思いますが、その違いを明確に説明できる人は少ないでしょう。

一つ一つの意味をネット上の辞書を交えつつ、その違いも比べてみていきましょう。

国宝とは?

国宝とは「ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典」を見てみると、「文化財のうち特に優れたものを保護するために与えられた資格」と記載されています。

「デジタル大辞泉」では、「重要文化財のうち、特に文化史的・学術的価値の高いものとして、文部科学大臣が指定した建造物・美術工芸品・古文書など」と記載されているのです。

このように意味を見てみると、重要文化財の中でもひときわ重要なものであり、文部科学大臣が指定したものと言えるでしょう。

ただし、決めるときは国が一存で決めるのではなく、専門家が集う文化審議会で吟味します。

国宝に関しては、文化財保護法の第27条第2項に「文部科学大臣は、重要文化財のうち世界文化の見地から価値の高いもので、たぐいない国民の宝たるものを国宝に指定することができる」と明記されています。

国民の宝と国が認めたモノということがこの文面からもわかります。

重要文化財とは?

重要文化財とは「有形文化財のうち、重要なものとして文部科学大臣が指定したもの」となります。

まず日本語には「文化財」という言葉があります。

こちらは「長い歴史の中で守り続けられてきたあらゆる財産の総称」が該当するのですが、いくつかカテゴリーがあります。

その分け方もいろいろとあるのですが、ここでは有形文化財無形文化財民俗文化財記念物文化的景観伝統的建造物群の6種類に分けて考えたいと思います。

有形文化財とは、いわゆるといった建物絵画彫刻が該当し、無形文化財は演劇音楽といった形がないものが該当するのです。

民俗文化財とは、いわゆる地域独特の風習信仰生業が該当し、記念物古墳城跡などが該当します。

文化的景観とは、過去の生活や風土を知ることができる特別な景観が該当します。

伝統的建造物群とは、環境と一体にすることで、その当時の歴史を知ることができる特別な建造物の群が該当するのです。

ここで最初の説明に戻りますが、重要文化財とは「有形文化財のうち、重要なものとして文部科学大臣が指定したもの」となっているので、当てはまるのは有形文化財のみなのです。

ポイントはこちらも国宝と同じく、国が指定しているということで、より重要だと判断されたものが国宝となります。

つまり、文化財の中に有形文化財があって、有形文化財の中に重要文化財があり、重要文化財の中に国宝があるというピラミッド型の構図になります。

重要無形文化財とは?

重要無形文化財とは、先に解説した文化財の一つである無形文化財の中でより重要だと国が定めた文化財になります。

いわゆる歌や伝統芸能や伝統工芸といった無形の技が該当します。

こちらは文化財保護法に基づいて国宝や重要文化財と同じ用意指定されます。

史跡名勝天然記念物とは?

史跡名勝天然記念物とは記念物の中でも重要な記念物で、「史跡」や「名勝」や「天然記念物」に指定されます。

特別史跡名勝天然記念物とは?

特別史跡名勝天然記念物とは、史跡名勝天然記念物の中でもさらに重要なものです。

いわゆる有形文化財ならば国宝に該当するレベルの記念物になります。

人間国宝とは?

重要無形文化財と混同されることが多い人間国宝ですが、こちらは重要無形文化財の技法をマスターしたと認定された個人や団体が与えられる通称です。

こちらは文化財保護法の規定はありませんが、定員が116人といったルールが設けられています。

人間国宝になると国が保護する存在となりますので、活動費として年間200万円助成を受けられるといったメリットがあるのです。

また、人間国宝は生涯認定となるので、一度認定されると死亡するまではその肩書が消えることはありません。

国宝や重要文化財のQ&A

次は国宝や重要文化財に関する気になる疑問をひたすら解消してまいります。

判定基準はあるの?

判定基準はかなり細かく設定されています。

詳しくはこちらの「縄文学研究室//埋文関係法令集/国宝及び重要文化財指定基準

をご覧ください。

例えば、絵画や彫刻の需要文化財指定基準を引用すると以下の通り記載してあります。

一 各時代の遺品のうち製作優秀で我が国の文化史上貴重なもの

二 我が国の絵画・彫刻史上特に意義のある資料となるもの

三 題材、品質、形状又は技法等の点で顕著な特異性を示すもの

四 特殊な作者、流派又は地方様式等を代表する顕著なもの

五 渡来品で我が国の文化にとつて特に意義のあるもの

さらに国宝の場合は以下の通りです。

重要文化財のうち製作が極めて優れ、かつ、文化史的意義の特に深いもの

国宝や重要文化財の数はどうなっている?

2020年7月現在では国宝が1,120件、重要文化財が13,281件となっております。

こちらも詳しくは『文化財指定等の件数 』 文化庁を見るといいでしょう。

文化庁による最新の数字が記載してあります。

重要無形文化財は76件、その文化保持者いわゆる人間国宝に該当する人が115人です。

人間国宝の限界人数は116人なのですが、どうやら工芸技術を2つ極めている方がいるので、その人が2人分となっているようです。

個人所有していいの?

重要文化財や国宝の個人所有は基本的にOKではあるのですが、メンテナンスや維持が非常に難しいので、個人所有だったものを財団法人を設立して、そちらに所属先を変更するといった対応もあります。

特に、お城といった大規模な国宝を個人所有すると相続が非常に厳しいので、別の手法を用いているのです。

日本の国宝をたくさん残した絵師は誰?

国宝と言えばやはり絵画彫刻ですが、国宝に該当する絵画を最も多く残したのは雪舟になります。

雪舟は6点が国宝に指定されているので、国宝マニアの方にとっては最も崇拝される存在になっているのです。

まとめ

以上、いかがだったでしょうか。

今回は国宝や重要文化財についての情報をまとめていきました。

重要文化財がさらに貴重になったものが国宝だということが、今回初めて分かったという人も多いでしょう。

ちょっとした豆知識でも使えますので、この情報だけでも確実に覚えていってもらいたいです。

重要無形文化財や人間国宝といったよく聞くけどあまりわかっていない言葉も、より詳しくなり知識として活用できれば、日本がより好きになり日本の文化をより尊重したくなるのではないでしょうか。

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