日本が誇る文化の一つがアニメ文化ですが、その中でもプラモデルを合わせて海外で大人気のコンテンツの一つがガンダム系列の作品です。
今回は、機動戦士ガンダムは海外で人気ある理由についていろいろと掘り下げていきましょう。
海外と言ってもいろんな国があるので、多くの顧客を抱え込むことに成功しているのはどこの地域及び国なのか、苦戦しているのはどういった地域及び国なのかも詳しく見ていきます。
シリーズ別アンケート順位ではどうなっている?
参考資料
こちらの画像は『宇宙世紀作品が人気? 「GUNDAM EVOLUTION」日米の「好きなガンダム作品」アンケート結果公開 – GAME Watch』にて掲載されていた画像です。
2022年からサービスが開始されている『GUNDAM EVOLUTION』というチームシューター系のゲームがあるのですが、こちらがサービス開始前にベータテストを行っておりその時のネットワークテスト参加者向けに行ったアンケート結果なのでしょう。
画像だとわかりにくいと思いますので、いかに文章でまとめます。
・1位:「機動戦士ガンダムUC[ユニコーン]」
・2位:「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」
・3位:「機動戦士ガンダム00」シリーズ
・4位:「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」
・5位:「機動戦士ガンダム」
・6位:「機動戦士ガンダムSEED」
・7位:「機動戦士Zガンダム」
・8位:「機動戦士ガンダム 第08MS小隊」
・9位:「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」
・10位:「新機動戦記ガンダムW」シリーズ
●北米における好きなガンダム作品ランキング
・1位:「機動戦士ガンダム」
・2位:「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」
・3位:「機動戦士ガンダムUC[ユニコーン]」
・4位:「新機動戦記ガンダムW」シリーズ
・5位:「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」
・6位:「機動戦士ガンダム 第08MS小隊」
・7位:「機動戦士ガンダム00」シリーズ
・8位:「機動武闘伝Gガンダム」
・9位:「機動戦士Zガンダム」
・10位:「機動戦士ガンダム サンダーボルト」シリーズ
筆者もガンダムはそこそこ観ていますし、ゲームのほうも昔遊んでいたので、なんとなく順位予想をしていましたが、その予想通りの結果になっていました。
ただし、北米のほうはいろいろと自分が知っている通りの情報とはなかなか違うアンケート結果になったのでびっくりです。
筆者が知っている限りだと、北米で大人気なシリーズ作品は『ガンダムW』と『Gガンダム』で初代は大失敗したと記憶しています。
それなのに、こちらのアンケート結果では1位になっているので正直びっくりしています。
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海外でガンダムが人気な理由は何?
ガンダムという作品はアジア圏で圧倒的に強いシリーズ作品です。
日本ではほとんど人気が出ずに失敗作といった扱いをされがちなものでも、中国などの市場では大人気になっているというケースが多々あるので、正直なぜそんな状態になっているのかが読めないのが実情です。
とりあえず、いろんなデータをひたすら調べている筆者の所感を交えて理由を考察します。
シリーズが多く、どれか一つでもヒットした作品があったから
人間は様々な人種があり、主義主張も異なれば環境によって考え方も大きく異なりますし感性も変わってきます。
そのため、とある国では大ヒットしたけどほかの国ではそこまで人気にはならなかったという作品が大量にあるのです。
しかし、ガンダムというシリーズは大量にあり、シリーズごとに絵もキャラもストーリーもモビルスーツも大きく異なります。
それだけシリーズがあればその中のどれかがその国とマッチすればヒットする可能性はあるでしょう。
実際に筆者が知っている限りでは、日本以外でものすごい市場となっている中国では、『機動戦士ガンダムSEED』と『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』が大ヒットしたという情報があります。
日本国内でも若い世代向けの顧客をゲットするために作られたシリーズもので、実際に国内でもかなりヒットしましたが、どうやらそういった作風で作ったこのシリーズが中国でものすごくヒットしたようです。
その結果ガンダムに対する知名度が爆発的に上昇し、ほかの作品も当たり前のよう受け入れられる土壌ができたといわれています。
これもシリーズものを大量に抱えているメリットがうまく出たといえるでしょう。
メカものの映画やゲームが大ヒットしたものが出たから
ゲームでは『タイタンフォール』、映画では『トランスフォーマー』のようにロボットが主体の作品が爆発的にヒットしたというのも大きいと思います。
こういった作品が売れることで、ロボットものが受け入れられる土壌が出来上がったのではないでしょうか。
ガンダムとは関係ない作品ではありますが、そもそも日本国内と違って海外では『ロボット=敵』とか『ロボット=兵器』とか『ロボット=器具』といった考え方が根付いているところが多いといわれています。
わかりやすいのが1作品目の『ターミネーター』で、ロボットはあのような敵になるというイメージが強いのです。
実際にロボットは、欧米でのモンスターとしての認識である人造人間の『フランケンシュタイン』のイメージがいまだに根強いといわれています。
そういったイメージの払しょくに、こういった人気作品の影響があると考えられるのです。
ガンダム海外人気に関する気になるTwitterについて
ほかにも筆者がかなり参考になった意見がTwitterにいろいろとみられたので、そちらを見ていきましょう。
製作者の努力のたまもの
こんばんわ🌙毎日暑いですね😊
映画館でアニメが人気コンテンツになったのって、世間にバカにされてた作り手とアニメファンが必死に作り上げた歴史あっての今なんですよね😊
ガンダム公開時の「アニメ新世紀宣言」を知ってる世代としては、現状って努力の結晶であり、逆輸入的に海外の評価で世評が↓ pic.twitter.com/nly7vrqzlI— ウォーケンuzedit (@uzedit1) August 4, 2021
こちらはわかりやすく努力の結晶であるということを説明している意見です。
実際に昔は『オタク向け』や『子供向け』やひどい人だと『犯罪者予備軍』みたいな扱いを、アニメが好きという方々はされていたとのことなので、そういった状況でもめげなかった人たちの努力のたまものだと思います。
音楽がとっても優れている
澤野弘之、上海での初単独海外公演盛況。『ガンダムUC』ほか人気アニメ劇伴目白押しhttps://t.co/FxTthRhsJY#澤野弘之
— BARKS編集部 (@barks_news) December 7, 2018
アニメ作品の中にはそこで使われている音楽も話題になるということが多いのですが、ガンダムでも話題になることは多いです。
これも海外人気の後押しとなっているでしょう。
声優さんの頑張り
だから韓国系にルーツを持つ朴璐美さんが、ガンダムとそして世界的にも人気だったハガレンで主人公を演じていたことは、海外のアニメファンたちに衝撃だったようで、中にはそれに希望を見て、日本に渡り声優を目指した人もいたくらいよ。
— SOW@ (@sow_LIBRA11) April 4, 2021
海外で人気が出ている理由の一つとしては声優さんの頑張りもあるでしょう。
特に、こちらのTwitterでもあるような朴璐美さんのような韓国系のルーツを持つ声優がガンダム作品でも登場したことで、韓国人気の後押しになったという見解もあります。
人気がある国と苦戦している国は?
これはわかりやすく、人気がある国はアジア圏で苦戦しているのは欧米です。
欧米はどうしてもロボットに対する悪印象が根強く、一部のガンダム作品は受け入れられていますが大苦戦している状態に変わりはありません。
こちらの記事『巣ごもり需要でガンプラが絶好調!バンダイナムコの新工場建設は吉と出るか?|@DIME アットダイム』にもあるように、苦戦している北米をどうにか攻略することがガンダム業界では重要という見解をされています。
参考資料
やはり昔大ヒットした映画の『マトリックス』のように、近未来にロボットが独立国を作って人間に戦争を仕掛けるといったロボットに対するトラウマ作品が尾を引いているのだと思われます。
まとめ
以上、いかがだったでしょうか。
今回は海外でガンダムが人気の理由をまとめました。
アジア圏ではものすごい盛況なガンダム作品ですが、欧米市場ではやはり苦戦しているようです。
これは『フランケンシュタイン・コンプレックス』と呼ばれる欧米の方々の、ロボットへの潜在的拒否感が大きいのでしょう。
キリスト教圏の国々では人間こそが全ての動物や人工物の上に君臨するという考え方があり、それ以外の人間のような者は、まがい物という考え方が古くから根付いているという指摘もあります。
昔よりはそういった考え方は薄れているといわれていますが、それでも影響はあるのでしょうね。
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