啓蟄(けいちつ)2023年いつ?意味や太陽黄経と二十四節気・七十二候に関連して解説!

春分立春という春の二十四節気はかなり有名ですが、それ以外の雨水啓蟄清明穀雨といった他の春の二十四節気は非常にマイナーで、知らない人も多いのが実状です。

そこで、今回は春の二十四節気の一つである啓蟄について、その由来や意味を紹介しつつ、2021年ではいつになっているのかを紹介して参ります。

二十四節気をより深く掘り下げるためにも、二十四節気と七十二候も関連してご紹介もいたします。

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啓蟄(けいちつ)の意味

啓蟄とは『けいちつ』と読む春の二十四節気の一つです。

春の二十四節気は立春 ⇒ 雨水 ⇒ 啓蟄 ⇒ 春分 ⇒ 清明 ⇒ 穀雨というサイクルで動きますので、春の3番目の二十四節気ということもわかります。

より専門的な言葉を使うなら、太陽黄径345度から0度になっているタイミングと言えます。

この『啓蟄』という言葉は元々中国語で『驚蟄』という表現をしており、『蟄』は虫などが何も食べていない状態を意味し、『驚』は春の雷などで驚いて虫が出てくるという意味があるのです。

つまり、『啓蟄』とは『春の訪れを感じた虫が地中から出てくる時期』という意味が含まれています。

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二十四節気で重要な太陽黄径とは?

二十四節気を理解するためには『太陽黄径』と『黄道』という言葉を理解しないといけません。

ちょっと難しい言葉も混じりますので、イメージしながら解釈を進めてください。

まず『太陽黄径』とは、太陽が1年かけて1周するように見える移動経路を『黄道』として、その黄道を春分が始まる地点を0度として360度に分けたものとなります。

二十四節気は紀元前の中国が発祥の考え方であり、この頃は地球は宇宙の中心にあるという『天動説』の教えが主体です。

太陽が地球の周りを回っているという考え方が基本にあり、そのときの太陽の経路が黄道となります。

この『黄道』と地球の赤道をそのまま広げていったモノとの交点が、春分点秋分点となり、太陽が南から北に移動した考えられる始点が春分点0度となります。

また、北から南に移動したと考えられる始点が秋分点で、180度という考え方をしています。

先ほど登場した『太陽黄径が345度から0度になっているタイミング』という言葉は、春分点から太陽が345度から0度に移動しているシーズンという意味になるのです。

2023年の啓蟄はいつ?

啓蟄は太陽黄径が345度から0度になっているタイミングでありますが、2023年3月6日5時36分から3月21日6時24分までとなっています。

二十四節気は太陽の位置によって時期が定まっているので、分刻みで何時になるのかがわかるようになっているのです。

より詳しく二十四節気の時期を見たいという方は、国立天文台の『令和 5年(2023)暦要項 二十四節気および雑節』というページをご覧ください。

参考資料

ちなみに啓蟄は、3月5日6日のどちらかになることが多いので、二十四節気の区切りがどうなっているのかを覚えておきたいという方は、チェックしておきましょう。

啓蟄における七十二候は?

啓蟄についてより深く知りたいという人は、二十四節気をより細かく3分割している七十二候をチェックするといいでしょう。

二十四節気はだいたい15日区切りとなっていますが、そちらを3分割しているのでだいたい5日区切り七十二候となっています。

ちなみに、この七十二候は中国の気候にあわせた七十二候である、『宣明暦』と江戸時代に日本向けに編纂された『略本暦』がありますので、どちらもあわせて紹介します。

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啓蟄における『初候』

啓蟄における『初候』は以下の通りです。

略本暦(日本):蟄虫啓戸(すごもりのむしとをひらく)⇒ 冬籠りの虫が出て来る

宣明暦(中国):桃始華(ももはじめてはなさく)⇒ 桃の花が咲き始める

啓蟄という言葉にまつわるワードが略本暦では登場しており、冬ごもりしていた虫が出てくるというイメージがしやすい言葉になっています。

宣明暦の『桃の花が咲き始める』という言葉もイメージはかなりしやすいでしょう。

啓蟄における『次候』

啓蟄における『次候』は以下の通りです。

略本暦(日本):桃始笑(ももはじめてわらう)⇒ 桃の花が咲き始める

宣明暦(中国):倉庚鳴(そうこうなく)⇒ 倉庚が鳴き始める

略本暦ではここで桃の花が登場します。

『桃始笑』に『笑』という表現は『つぼみがほころぶ』という意味があるので、『桃始笑』という言葉で桃のつぼみがほころび始める時期となります。

宣明暦では日本では馴染みがない『倉庚』という鳥が登場しますが、こちらはコウライウグイスという別名があるウグイスの一種なのです。

啓蟄における『末候』

啓蟄における『末候』は以下の通りです。

略本暦(日本):菜虫化蝶(なむしちょうとけす)⇒ 青虫が羽化して紋白蝶になる

宣明暦(中国):鷹化為鳩(たかけしてはととなる)⇒ 鷹が鳩に姿を変える

啓蟄の末候は3月の中旬ですので、紋白蝶が出てくる時期でもあります。

紋白蝶が最も多くなる時期は4月から6月ですが、暖かい平地ではこの時期に見られるようになるでしょう。

啓蟄の時期にある風習やイベントは?

啓蟄は2023年では、3月6日5時36分から3月21日6時24分となっています。

いわゆる3月の中旬が啓蟄ですが、いったいこの時期にはどのようなイベントや風習があるのでしょうか。

ホワイトデー

ホワイトデーはご存知の方が多いでしょうが、3月14日は2月14日のバレンタインデーでチョコレートをも頂いた方が、お返しをする日となっています。

あくまでもこのホワイトデーは日本で生まれた習慣であり、その影響を多少受けた台湾や韓国や東アジアの一部でもこの習慣はあるのです。

ただし、こういった風習をうけにくいアメリカやヨーロッパやアフリカ諸国では、ホワイトデーの習慣は一切ありません。

ちなみに、このホワイトデーにおける起源がどこであるのか、元祖はどこなのかという説はかなり色々とあって、どれが起源なのかははっきりしていません。

今のところ有力なのが『石村萬盛堂説』と『不二家エイワ説』と『全飴協説』の3つです。

このホワイトデーは、実は返礼にがっかりする女性がかなり多い時期でもあり、一説には約半数の女性が返礼に納得していないというデータもあります。

東大寺 修二会

こちらは東大寺のイベントになりますが、例年3月1日から14日まで行われていて、かなり有名なイベントとなっています。

修二会の正式名称は『十一面悔過(じゅういちめんけか)』で、十一面観世音菩薩の宝前で懺悔をするという意味が込められています。

クライマックスは12日深夜で、この日はひときわ大きな松明が炊かれて非常に美しい光景を見ることができるのです。

まとめ

以上、いかがだったでしょうか。

今回は啓蟄について色々と紹介しました。

やはり春分や立春と比べると、非常にマイナーな春の二十四節気であるため、知らない人のほうが圧倒的に多いでしょう。

しかし、ホワイトデーの時期という言葉さえ覚えてしまえば、非常に連想しやすいです。

啓蟄の意味や由来を覚えにくいという方は、ホワイトデーの時期という言葉と結びつけられるようにしましょう。

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