一年で最も昼が長いのは夏至ですよね。
中学校の理科の授業で習った記憶がある人も多いと思います。
それでは、夏至の次は何かご存知でしょうか?
夏至の次は、小暑(しょうしょ)です。
「え?小暑?そんなの聞いたことがない」と言う人がほとんどかも知れませんね。
そこで今回は、小暑について調べてみました。
小暑の意味や由来、旬の食べ物などをご紹介したいと思います。
【小暑】2024年はいつ?
2024年の小暑は、7月6日23時20分となっています。
詳しくは後述していますが、小暑は二十四節気の一つで、季節を表す言葉となっています。
一年で最も昼が長い夏至は、理科の授業に太陽の高度によって起こることと習ったと思いますが、昔はその太陽の高度を季節の目安としていました。
夏至の場合は90度、小暑は105度となっていて、どちらも夏の節気になります。
なお、節気はその日一日を指す場合もあれば、次の節気までの期間を指すこともあります。
小暑であれば、次の節気である大暑が7月22日なので、その前日までの7月21日までを小暑とする場合もあります。
参考資料
小暑の由来や意味は?
小暑は、小さく暑いと書く通り、これからだんだんと暑さが増してくるという意味になります。
小暑は例年7月7日頃となりますが、全国各地はこの小暑までに梅雨明けを迎え、本格的な夏に向かって行く場合が多いと言われています。
なお、小暑まで梅雨にならなかった時は、今年は梅雨入りはなかったと見なされます。
小暑は二十四節気の中の11番目の節気、夏の節気の中では立夏、小満、芒種、夏至に次ぐ5番目になります。
二十四節気は中国から伝わったもので、月の満ち欠けによって一年を決めていた陰暦(旧暦)では、次第に生じてしまう季節感のズレを補うために考えられました。
二十四節気は太陽の天球上の運行を24等分にしたもので、太陽の角度が0度の時を昼夜が同じ長さの春分としています。
そして、同じく昼と夜が同じ長さになる秋分は180度、夏至は90度、昼が短く夜が長い冬至は270度となっています。
この4つを二至二分と言い、二十四節気を決める目安としています。
二至二分の文字を見るとわかる通り、それぞれに春、夏、秋、冬が入っていますよね?
つまり、現在の四季は二至二分によって分けられているのです。
さらに、四季の始まりは立春、立夏、立秋、立冬を呼ばれ、この4つを合わせて四立と呼んでいます。
二至二分と四立を合わせたものを八節と言い、ここから四季を6つずつに分けて合計24つの節気、二十四節気が作られています。
小暑の季節感とは?
小暑は、これから少しずつ暑さが本格的になってくる季節と言えますが、より具体的に季節感を知りたい時には、二十四節気をさらに5日ずつに区切り、動物や植物の移り変わりを表した七十二候が役立ちます。
小暑の七十二候には次の3つがあります。
●初候(7月6日頃) 「温風至(おんぷう いたる)」
梅雨が明け、湿度を含んだ暖かい風が吹く時期を表しています。
●中候(7月12日頃) 「蓮始開(はす はじめて ひらく)」
蓮の花が開花を迎える時期になります。
蓮の花は開くと4日後には散ってしまいます。
●末候(7月17日頃) 「鷹乃学習(たか すなわち がくしゅうす)」
鷹の雛が飛び方を覚え、巣立ちする時期と言われています。
小暑のころの旬な食べ物は?
小暑は7月の上旬から中旬の節気となるため、夏に旬を迎える食べ物が小暑においての旬の食べ物に該当します。
具体的には、トウモロコシやトマト、ナス、キュウリなどの夏野菜や、新しょうががあります。
新しょうがは、一般的なしょうがと比べて繊維質が少なく、水分が多くて辛味が少ないため、加熱せずに生のまま甘酢漬けにするのがお勧めと言われています。
なお、私達が普段しょうがとして食べているのはひねしょうがという品種で、11月頃から収穫が始まり、その後2~3ヵ月貯蔵された後に出荷されているものです。
新しょうがに比べて繊維質が多く、辛味も強いのが特徴となります。
またこれ以外にも、気温が高くなって胃腸の調子が落ちてくると、さっぱりとした口当たりのそうめんが食べたくなりますよね。
そういう意味では、そうめんも小暑の旬の食べ物と言えるでしょう。
さらに、夏バテの予防にウナギを食べる『土用の丑の日』は、実は小暑の末候の頃にやって来ます。
本格的な暑さを前に、栄養価の高いウナギを食べて力をつけておくのも、小暑という節気を食で味わう一つの方法と言えるでしょう。
『小暑の候』の意味と使い方は?いつからいつまで?
小暑の候は、小暑の時期に出す手紙やはがきなどに書く、時候の挨拶になります。
“小暑の”と入っている通り、小暑以外の節気には使うことはできません。
使っても何か罰せられるわけではないのですが、手紙やはがきを受け取った側に一般常識やマナーがなってないと思われるでしょう。
特にビジネスにおいては、このように思われることはその後の仕事に差し支える場合もありますよね。
そのため、使える期間については注意したいものです。
2024年であれば、小暑は7月6日から7月21日となっているので、この期間中に出す手紙などについては小暑の候を使うことができます。
なお、夏に出す手紙やはがきとして思い浮かぶのが暑中見舞いではないでしょうか。
暑中見舞いは、暑さがだんだんと厳しくなって来た頃に相手の体調などを思いやる意味で出すものになりますが、暑中見舞いを出すタイミングというのも存在します。
暑中見舞いは、小暑から立秋までの期間に出すのがマナーとなっています。
立秋を過ぎると暑さがピークとなりますが、その場合は残暑見舞いを出すのが正しいため、夏の時期に取引先の方や恩師など大切な方に手紙などを送る時は、時候の挨拶に十分注意するようにしましょう。
小暑の頃にある風習やイベントは?
小暑は例年、7月7日頃にあたります。
7月7日と言えば、七夕のイベントが全国的に行われますよね。
七夕には笹の葉に願い事を書いた短冊を飾りますが、そもそも七夕とはどのようなイベントなのでしょうか。
七夕は1月7日の人日の節句、3月3日の桃の節句、5月5日の端午の節句、9月9日の重陽の節句に並ぶ、五節句の一つです。
これらを見ると奇数が重なっている日だということがわかりますが、昔は奇数(陽)が重なると陰になり、邪気が入り込みやすくなることから、その邪気を祓うための行事が行われていました。
ちなみに七夕は『しちせき』と読みます。
また、この日は中国で古くから伝わる『乞巧奠(きこうでん)』が行われていた日でもあります。
乞巧奠とは、いわゆる織姫と彦星の伝説に基づいて、竹竿の先に糸を垂らし願い事を星に祈る行事のことで、この話を聞いた平安の貴族達が梶の葉に願い事を書いた紙を括って、星に祈ったと言われています。
それがやがて庶民にも普及し、梶よりも手軽に手に入れられた笹に紙を括るようになったと言われています。
まとめ
小暑とは、これからだんだんと暑くなる、夏が本番を迎える直前の季節を表す言葉です。
2024年は7月6日がその日ですが、場合によっては7月6日から7月21日までを小暑とすることもあります。
夏に送る手紙やはがきに暑中見舞いがありますが、暑中見舞いは小暑から立秋までの期間にしか出すことができません。
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