小満(しょうまん)2024年はいつ?意味や由来と風習は?

カレンダーを見ると、日付や曜日の他に、大安や友引などの言葉を目にすることがありますよね。

これは『六曜(ろくよう)と呼ばれるもので、中国から伝わった吉凶を意味する言葉になります。

六曜に科学的根拠はなく、明治時代には政府は廃止を命じましたが、現在でも結婚式などの日取りを決める際に、運勢がよいとされる大安を選ぶ方は少なくありません。

それでは、立春春分などの言葉はどうでしょうか?

これもカレンダーによく書かれているので、目にすることが多いと思います。

何となく意味は知っているという方もいらっしゃると思いますが、立春や春分に比べていささか知名度のない言葉に『小満』(しょうまん)があります。

小満は立春や春分と同じく二十四節気の一つなのですが、そもそもの二十四節気がよくわからないという方もいますよね。

そこで今回は、小満について調べてみました。

小満の意味や由来、旬の食べ物などをご紹介したいと思います。

スポンサーリンク

【小満】2024年はいつ?

2024年の小満は、5月20日22時00分となっています。

後に詳しく記載していますが、小満を始めとした二十四節気は、毎年必ず同じ日となるわけではなく、その年によって1日程度前後します。

ちなみに2023年の小満は5月21日となっていました。

また、節気はその日一日を指す場合もあれば、次の節気までの期間を指すこともあります。

小満の次の節気は『芒種(ぼうしゅ)』となっており、2024年は6月5となっているので、5月20日から6月4日までを小満とすることもあります。

参考資料

国立天文台 令和 6年(2024) 暦要項

小満の由来や意味は?

小満は二十四節気の一つで、夏を表す言葉になります。

二十四節気とは、一年で最も昼が長い夏至と最も夜が長い冬至、それに昼と夜の長さが同じ春分、秋分によって季節を4つに分け、それぞれを春、夏、秋、冬と季節を定めるものになります。

ちなみに、季節の変わり目は立春、立夏、立秋、立冬としています。

立春は二十四節気の中でも比較的よく耳にする言葉ですが、春の始まりという意味になる言葉です。

そこからさらに季節を3つに分け、合計24つの節気(季節を区分するもの)によって一年の季節の移ろいを表したものが二十四節気になります。

小満は夏を表す節気の中で、立夏に次ぐ2番目の言葉となります。

1787年に江戸で出版された暦の解説本となる暦便覧によると、小満の意味は『万物(まんぶつ)盈満(えいまん)すれば、草木枝葉る』となっています。

今の言葉に直すと「全ての物が満ち溢れることで、次第に草木も成長するという」という意味になります。

本格的な夏が近づくことで、農作物がどんどんと成長して実を大きくする様子が写し取られている言葉ですよね。

盈満には満ち溢れるという意味がありますが、これからだんだんと満ちてくるという意味で、小と言う字があてがわれ小満となったと言われています。

関連記事

【二十四節気】とは何?読み方や一覧カレンダーと覚え方!
二十四節気って何? 二十四節気という言葉を、見たり聞いたりしたことはあるでしょうか。 中には全くわからないという方もいるかも知れませんが、カレンダーをよく見てみると、二十四節気に繋がるヒントがたくさんあります。 二十四節気...
暦便覧の意味や由来、読み方は?
暦便覧とは何?意味や由来について解説 読み方や二十四節気や七十二候との関連は? 日本の暦に関して非常に重要な書物が暦便覧です。 今回はこの暦便覧とはいったい何なのか、意味や由来を解説しつつ、読み方や二十四節気との関連性につ...

小満とはどんな季節感?

小満は夏を表す節気ですが、夏と言っても初夏なのか真夏なのか晩夏なのかによって、感じ方はかなり違いますよね。

日付では5月の下旬から6月の上旬となるため、まだまだ夏本番!とは言えませんが、より具体的に小満の季節感を知る手がかりとして、七十二候があります。

七十二候は、二十四節気をさらに3つに分けたもので、動物や植物の移ろいを知ることでその時の季節を感じられるものになっています。

小満の場合

初候5月20日頃)は『蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)』となっています。これは、農作業だけでは食べていけなかった農民が、蚕を飼って絹を紡いでいた様子が描かれています。桑の葉をエサに育った蚕は絹玉を作り、それを解くと絹糸となっていたそうです。
次候5月26日頃)は『紅花栄(べにばなさかう)』です。この時期になると、紅花が一斉に咲き人々の目を楽しませていました。紅花は食用の油が採れる他、衣料の染料や口紅として使われていたと言われています。
末候5月31日頃)は『麦秋至(むぎのときいかる)』です。秋に捲いた麦が穂をつけ、これから収穫を迎えるという意味になります。

いかがでしょうか?

七十二候を知ることで、より小満の季節感が色濃く感じられたのではないかと思います。

『小満の候』の意味と使い方は?いつからいつまで使える?

小満の候(しょうまんのこう)は、手紙やはがきを出す際に時候の挨拶に使う言葉です。

具体的な使い方としては、『小満の候、皆様におかれましてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます』のように、季節の挨拶の後に、相手の安否や体調などを気遣う文面を続けます。

手紙やはがきを送る相手が親しい友人であれば、このような文章でなくてもよいかも知れませんが、会社の取引先や恩師などの場合には、しっかりと丁寧な挨拶で始めるのが礼儀ですよね。

そして、小満は他の節気に比べてあまり聞き慣れない言葉である分、使う時は間違えないようにして使いたいものです。

2024年であれば、5月20日から6月4日が小満の時期にあたるので、小満の候が使えるのもこの時期のみになります。

手紙やはがきが届く日が5月20日よりも前なら『立夏の候』、6月4日を過ぎるなら『芒種の候』と節気の言葉が変わります。

小満の風習やイベントとは?

小満の時期は、本格的な夏を前に天候が安定し、農作業が一段落していることもあって、各地で小満にちなんだイベントが開催されています。

有名なのは、長野県佐久市臼田で開かれる稲荷神社の『小満祭』です。

商店街や千曲川河川敷には300以上の露店が並び、毎年多くの観光客で賑わいます。

また、きつねの嫁入り道中や楽団パレード、小満太鼓の演奏など、様々な催しも開かれるようです。

例年は、5月の第3日曜に開催されているとのことなので、興味のある方やお近くにお住まいの方などは、二十四節気の小満を感じに、佐久市臼田に行かれてみてはいかがでしょうか。

小満の旬な食べ物は?

メロンは日本各地で作られているため、早いものだと4月から出回り始めますが、旬と言われているのは5~7月なので、ちょうど小満の時になります。

取扱量が全国1位の茨城、2位の熊本はともに5月に出荷のピークを迎えます。

また、夏みかんの旬も小満の時期の5月下旬になります。

夏みかんは秋に実がなるものの、そのままでは酸っぱすぎて食べられないため、冬になってから収穫して貯蔵によって糖度を高めるか、木になった状態で冬を越して翌年の初夏に収穫を行います。

さらに、七十二候の末候にもあるように、秋に撒いたの収穫時期にもあたります。

麦は一年中食べられる穀物ですが、この時期に獲れる麦は寒い冬を越えているため、実に多くの栄養を蓄えており、味が格別だと言われています。

この他には、さやえんどうグリーンピースサザエなども小満に旬を迎える食べ物となっています。

まとめ

小満は夏を表す節気になります。

夏至や冬至、立春など、比較的よく耳にする節気と比べると知名度は低いかも知れませんが、天候や天気が安定し、草木の成長が著しくなる直前の、季節感のある言葉となっています。

2024年の小満は5月20日となっていますが、節気はその日一日を指すだけではなく、次の節気までの期間を指すこともあるので、5月20日から次の節気である『芒種』の前日までの6月4までを、小満とする場合もあります。

この期間については、特にビジネスシーンなどで時候の挨拶を使う際に重要になるので、ぜひとも覚えておきましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました