2023年清明いつ?意味や七十二候との関連とは?

清明という言葉を聞くと平安や陰陽師が好きな方々は、まず『安倍晴明?』を思い浮かべてしまうことでしょう。

今回は春の二十四節気の一つである清明について解説しつつ、その由来や意味、2023年ではいつになるのかをご紹介いたします。

安倍晴明の晴明と二十四節気の清明は漢字が違いますので、注意して記事をご覧ください。

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清明の意味

清明とは春の二十四節気の一つです。

春の二十四節気は、立春雨水啓蟄春分清明穀雨というサイクルで動きますので、春の5番目の二十四節気ということもわかります。

より専門的な言葉を使うなら、太陽黄径が15度から30度になっているタイミングと言えます。

『清明』とは漢字からなんとなくわかるように、『清らかで明るい季節』という意味があります。

江戸時代に編纂された日本の暦にいついていろいろと記載している『暦便覧』によると、清明は『万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれる也』と表現されていますが、この清浄明潔という言葉からきているとも言われております。

春の暖かい時期というのは、様々な命が成長する姿が見られますので、その姿が清らかで明るく非常に美しく見えたというのが由来となっているようです。

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太陽黄径とは?

二十四節気を理解する上で避けて通れないのが、太陽黄径という言葉です。

この言葉を短くわかりやすく表現すると、『太陽が1年かけて1周するように見える移動経路を黄道として、その黄道を春分が始まる地点を0度として360度に分けたものとなるでしょう。

今では地球が太陽を回っている地動説が当たり前となっていますが、二十四節気は太陽が地球の周りを回っているという考え方が、元になっているので、そういう考え方になっていると受け止めてください。

この太陽の軌道に地球の赤道をそのまま広げていったモノに2つの交点ができるのですが、太陽が南から北に移動した考えられる始点が春分点で0度となります。

また北から南に移動したと考えられる始点が、秋分点で180度という考え方をしています。

先ほど清明は『太陽黄径が15度から30度になっているタイミング』という解説をしましたが、これは0度となっている春分点から、太陽が15度に突入したタイミングから30度になるまでの間が清明であるという意味です。

2023年の清明はいつ?

2023年における清明は、4月5日10時13分から4月20日17時14分までとなります。

先ほどのお話の続きとなりますが「太陽黄径が15度から30度になっているタイミング」となっており、この太陽黄径が1度移動するのに約1日必要になってくるので、4月5日から15日間が清明であるという認識を持つといいでしょう。

他の二十四節気や雑節がどうなっているのかをチェックしたいという方は、国立天文台の『令和 5年(2023)暦要項 二十四節気および雑節

というページを是非チェックしてください。

参考資料

ちなみに、この清明は4月4日か4月5日のどちらかが多いので覚えておきましょう。

また、清明から15日マイナスすると春分の日になります。

清明における七十二候は?

二十四節気をより深く掘り下げるためには、七十二候を知る必要があります。

二十四節気は簡単にその時期がどのような季節なのかを表現してあるのですが、より細かく分割して考えているのが七十二候となるのです。

二十四節気は太陽黄径が15度から30度と15度間隔でのお話になっていますが、七十二候は15度から20度と5度ずつ間隔になっています。

ただし、七十二候は古代中国の流れをそのまま汲んでいる宣明暦と江戸時代に日本向けに編纂された略本暦があります。

日本の季節とマッチさせたいという方は、略本暦について知る必要があるのです。

一応ここでは略本暦以外に宣明暦についても記載していきます。

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清明における『初候』

清明における『初候』は以下の通りです。

略本暦(日本):玄鳥至(つばめいたる)⇒ 燕が南からやって来る

宣明暦(中国):桐始華(きりはじめてはなさく)⇒ 桐の花が咲き始める

略本暦でポイントとなっているのは、春分における宣明暦の初候と全く一緒ということです。

意味は燕が南からやってくるとなっていますが、玄鳥は燕の異名ゆえにこのような意味となっています。

渡り鳥である燕が見え始めるシーズンとのことなので、イメージはしやすいでしょう。

清明における『次候』

清明における『次候』は以下の通りです。

略本暦(日本):鴻雁北(こうがん きたす)⇒ 雁が北へ渡って行く

宣明暦(中国):田鼠化為鴽(でんそけしてうずらとなる)⇒ クマネズミがウズラになる

略本暦はそのまんまの意味なので、わかりやすいですが『田鼠化為鴽』はちょっとわかりにくいでしょう。

これはどうやら、陰を好む野ネズミがいなくなるという意味が込められているようです。

ちなみに雁は、夏場をシベリアで過ごして冬は日本で過ごす渡り鳥で、だいたい春になると北に向かって飛んでいきます。

清明における『末候』

清明における『末候』は以下の通りです。

略本暦(日本):虹始見(にじはじめてあらわる)⇒ 雨の後に虹が出始める

宣明暦(中国):虹始見(にじはじめてあらわる)⇒ 雨の後に虹が出始める

清明の末候は宣明暦も略本暦も一緒です。

雨上がりに虹が出てくるようになるという意味があります。

清明の時期にある風習やイベントは?

清明は2023年では、4月5日10時13分から4月20日17時14分となっています。

学生さんだと春休みの最後となりますので、新学期に向けて色々と準備をしている時期でもあるでしょう。

この時期にはどのようなイベントや風習があるのでしょうか。

エイプリルフール

4月1日の地球規模での最大のイベントはエイプリルフールです。

2020~2022年の間は新型コロナウイルスの影響によって、このエイプリルフールも自粛されてしまいましたが、過去にさかのぼるとかなり真面目なニュース番組でもびっくりするようなフェイクニュースを流して話題となりました。

具体的にはイギリスの報道局であるBBCが、4月1日に『空を飛ぶペンギン』というニュースを流して、とても話題になりました。

今でも『CM_BBC_空を飛ぶペンギン』メイキングという名前で、youtubeにメイキングされている動画が残っていますので、一度観てて頂きたいです。

花祭り

4月8日には毎年仏教の開祖であるお釈迦様の誕生日を祝した、イベント『花祭り』が行われます。

これは日本全国で行われているイベントなので、参加したことがあるという方も多いでしょう。

ただし、別名が非常に多く『降誕会(ごうたんえ)』『灌仏会(かんぶつえ)』『花会式(はなえしき)』『龍華会(りゅうげえ)』など色んな呼び方をされていますので、全部同じ意味があると考えてください。

まとめ

以上、いかがだったでしょうか。

今回は春分の次の節気である清明について詳しく解説しました。

清明とは、清らかで明るく非常に美しく見えたというのが由来となっているようです。

陰陽師が好きという方は、安倍晴明から連想できるようになれば、簡単に思い出せるようになるでしょう。

清明は春分の日から、約15日後から始まる節気となります。

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