芒種(ぼうしゅ)2022年いつ?意味や太陽黄経と二十四節気・七十二候に関連して解説!

『六芒星』といった使い方をしない限り、『芒』という漢字はなかなか日の目をみないですが、実は二十四節気の『芒種』という表現にも使われているのです。

今回はこの芒種とはいったいどのような意味や由来があるのか、2022年だといったいいつになるのかをご紹介して参ります。

その時期にある大きなイベントや行事とリンクさせることができれば、名前が覚えにくくても直ぐに連想できるようになるでしょう。

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芒種(ぼうしゅ)の意味

芒種は夏の二十四節気1つで、『ぼうしゅ』と読みます。

夏の二十四節気は、立夏小満芒種夏至小暑大暑というサイクルでまわりますが、いわゆる夏の節気の3番目になります。

夏至の前の節気と言えばわかりやすいでしょう。

『芒種』における『芒』はイネなどの穂先にある針のような部分という意味があり、日本語では『のぎ』でも変換できるのです。

そのため『芒種』には、穂の出る稲や麦などの種をまく時期という意味があると言われております。

太陽黄径で判断すると、75度から90度の時期が芒種となるのです。

他にも江戸時代に編纂された暦を紹介している暦便覧では、『芒ある穀類、稼種する時也』と紹介しており、種まきの時期として紹介しています。

しかし現在の種まきは、かなり早まっているので、この表現はイメージとずれるかもしれません。

太陽黄径とは何?

太陽黄径とは、『太陽が1年かけて1周するように見える移動経路を黄道として、その黄道を春分が始まる地点を0度として360度に分けたもの』となります。

今では太陽の周りを地球が動いているという地動説の教えが一般的ですが、昔は太陽の方が動いていると考えられていたので、こういった考え方に至ったのでしょう。

ちなみに、太陽の移動経路である『黄道』に地球の赤道をそのまま広げていった円と接した部分を春分点と秋分点とします。

太陽がからに移動した考えられる始点が春分点0度からに移動したと考えられる始点が秋分点で180度という考え方をしています。

つまり芒種は太陽黄径で判断すると、75度から90度の時期と記載しましたが、春分点から75度から90度移動した時期となるのです。

これがかなりのポイントとなり他の二十四節気にも使える考え方なので、是非とも覚えていってもらいたいです。

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2022年の芒種はいつ?

2022年の芒種は、6月6日1時26分から6月21日18時14分までとなっています。

他の二十四節気や雑節も気になるという方は『令和 4年(2022)暦要項 二十四節気および雑節というページを是非チェックしてください。

参考資料

6月なのに3番目の夏の節気?

3月や4月が春の節気という声を聞くと、なんとなくイメージとマッチするという方が多いのですが、5月や6月が夏の節気という声を聞いても『早くない?』と思ってしまうでしょう。

このように感じてしまう最大の理由は、日本と中国内陸部の気候の違いが原因です。

二十四節気が誕生した中国の内陸部は、3月頃から急激に温度が上昇し、4月には平均気温が20℃を突破して、5月には平均気温が25℃を超えてきます。

そして6月と7月が平均気温30℃を超えて8月から下がり始めるのです。

しかし、日本では3月ぐらいから気温が上昇して8月まで上昇し続けて、9月から一気に下がっていくという気候なので、8月が夏というイメージが圧倒的に強いのです。

筆者も個人的には、お盆と甲子園がセットとなるので、8月は絶対的な夏というイメージがあります。

このように中国内陸部では、6月と7月が一番暑い時期でもありますので、夏という表現がまさに適切となっています。

この気候の違いが、二十四節気の表現に強い違和感を覚えさせてしまうのです。

芒種における七十二候は?

芒種といった二十四節気を理解するためには、二十四節気をさらに3分割した七十二候を知ることも重要です。

ただし、七十二候は日本向けに江戸時代に編纂された『略本暦』と、中国の気候に即しており特に日本向けに編纂していない『宣明暦』がありますので、日本人なら『略本暦』の七十二候を知るのがベターでしょう。

ここでは比較対象として、『宣明暦』も記載して参りますので、比較をしながら確認してみましょう。

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芒種における『初候』

芒種における『初候』は以下の通りです。

略本暦(日本):螳螂生(とうろうしょうず)⇒ 螳螂が生まれ出る

宣明暦(中国):螳螂生(とうろうしょうず)⇒ 螳螂が生まれ出る

ここは日本も中国も一緒です。

『螳螂』とはカマキリの事で、カマキリを漢字変換すると『蟷螂』や『螳螂』といった漢字が出てきます。

意味もそのままでカマキリが卵からかえる時期となります。

芒種における『次候』

芒種における『次候』は以下の通りです。

略本暦(日本):腐草為蛍(ふそうほたるとなる)⇒ 腐った草が蒸れ蛍になる

宣明暦(中国):鵙始鳴(もずはじめてなく)⇒ 鵙が鳴き始める

『腐った草が蒸れ蛍になる』とはかなりわかりにくい表現ですが、昔は腐った草がホタルになるという考え方があったので、このような表現をされているのです。

シンプルに草むらから蛍が出てくると考えればいいでしょう。

『鵙』は別の漢字では、『百舌』や『百舌鳥』という表現をしますが、こちらの方が馴染みがあると思います。

芒種における『末候』

芒種における『末候』は以下の通りです。

略本暦(日本):梅子黄(うめのみきなり)⇒ 梅の実が黄ばんで熟す

宣明暦(中国):反舌無声(はんぜつこえなし)⇒ 反舌鳥が鳴かなくなる

日本向けの七十二候では梅のみが黄色くなって来る頃と、かなりイメージのしやすい表現となっています。

反舌鳥とはクロウタドリというスズメ目ツグミ科の鳥で、あまり日本では馴染みのない鳥となっています。

芒種の時期にある風習やイベントは?

芒種は6月5日から21日までとのことで、この時期にはどのようなイベントがあるのでしょうか。

イベントや休日がたくさんあった5月と違って、6月はそういったイベントが少なく、じめじめしている時期というイメージが強い方も多いと思いますので、何かイベントがないのかを探ってみたいと思います。

父の日

母の日と比べるとインパクトが少ないと思われてしまいますが、実は父の日がこの芒種の時期にはあるのです。

父の日は6月第3日曜日が該当しており、2022年では6月19日になります。

この父の日は世界的に見ると、日付がバラバラで台湾では8月8日、ロシアでは2月23日、カトリック系の国では、聖ヨセフの日である3月19日が父の日という扱いになっています。

和菓子の日

全国和菓子教会が、6月16日は和菓子の日として記念日にしています。

和菓子好きな方には、テンションが上がる日かもしれません。

実際にこの日は、和菓子を扱っているお店で特別な商品が用意されたり、特別な手作り和菓子教室が開かれたりすることがあります。

まとめ

以上、いかがだったでしょうか。

今回は芒種について詳しく解説しました。

芒種は父の日がある時期ということがわかったと思います。

母の日が芒種の2つ前である立夏の時期だったので、2つともセットで覚えるとやりやすいと思います。

芒種や小満はなかなかに覚えにくいので、なんとかその時期にあるイベントとセットでイメージできるようになりましょう。

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